おはようございます。渋屋です。
今日は会計について、常識と考えられていることが本当に正しいのか?素晴らしい示唆に富んだ本をご紹介します。
ご紹介するのは2度目なのですが(^^;
あなたも日々の経営について、「何となく変だな」と感じているであろう本質を突いてくれる良書です。
本書を最初に紹介したときの記事はこちら(会計の魔力に騙されるな)です。
利益は存在しない
私はこのブログで顧客別・商品別など、セグメントごとの利益を確認してみよう。ということを書いてきました。
顧客毎の利益を情報として、次の経営につなげるためです。
その一方で、本書は利益を追求することに警鐘を発しています。
事業の目標として利益を強調することは、事業の存続を危うくするところまでマネジメントを誤らせる。今日の利益のために明日を犠牲にする。
決算書(損益計算書)の見た目をキレイにして、銀行や投資家に喜んでもらうための経営に対する問題を提起しています。
私もこの点については基本的に賛成です。
今日・明日にも破綻しそうな会社が融資を引き出すために決算書の見た目をキレイにすることは、生き残るために止むを得ないこともあるかもしれません。
しかし、長期的な視点で見て、経営の本質は決算書をキレイにすることではありません。
その勘違いを見事に捕らえていると感じます。
事業年度は誰のためにある?
さらに私達が日頃、あまり気にせず使っている事業年度(会計年度)という概念も見事に問題視しています。
経営はマラソンのようなものなんだ。10キロごとのラップタイムを競う競技ではない。だが、現代の投資家も銀行も、そのラップタイムだけしか興味がないんだ
時代はますます短い期間での業績開示が求めています。
変化が激しい時代だからこそ、ちょっとした変化に気付くために短期での利益を追い求めるようになってきたのでしょう。
会社は将来に向かって止まることなく進んでいる。その流れの中で、1年で一巡するビジネスもあれば、自動車会社や製薬会社のように、5年、10年のサイクルで回るビジネスもある。にもかかわらず、会計はこのビジネスのサイクルを無視して、1年間で期間を区切って業績を計算することを要求しているんだ。このことが拙速な経営をうながし、会社経営の足を引っ張っているんだよ
ここに上げた「利益」「事業年度」以外にも、私達が日頃から会計について「常識」と考えていることを、見事に叩き切ってくれます。頭を柔らかくして、経営に本当に意味のある会計を学ぶためには、最高の良書だと感じました。
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【編集後記】
昨晩は、ランニング仲間4人が洞爺湖アイアンマンを完走した祝勝会に参加する予定でした。
・・・が、仕事が終わらず断念。
仕事の段取りの悪さを再確認する羽目となりました。。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!