「働き方を変えよう」「新しいワークスタイル変革を」と叫ばれるようになってから、ずいぶんと時間が経ちました。
このブログでも、 「働き方」というタグ付けをして、それなりの記事を書いてきています。
ただ、考えれば考えるほど、働き方にフォーカスすることの無理を感じています。
「生産性」から始めるから失敗する
働き方改革の多くは、生産性から議論が始まることが多いです。
しかし、だからこそ、失敗するのだと感じています。
生産性を高めるためには、今と同じ売上・利益を短時間労働で達成しよう。
じゃあ、残業禁止だ。
移動時間を減らすためにテレワークを導入しよう。
いつでもどこでも働けるようにするためには、就業規則やツールをどうすれば良いのか?
・・というように、議論が進んでいくからです。
これで失敗する理由は、目的がないからです。
何のために生産性を上げるんですか?と。
他の先進国に比べて日本の生産性が低いから?
そんな遠くの問題を掲げられても、人間の行動は変わりません。
だいたい、自分・自社の生産性が日本の国力に与える影響を感じている人など、ほぼ皆無でしょう。
生産性を上げたとき、自分の給料が上がるのであれば、皆、目の色を変えて取り組むのかもしれません。
しかし、世の中の多くの人は、生産性を上げたところで、給料は大して変わらないでしょう。
結果的に、働き方改革を自分の問題として捉えられないのです。
目的を決めることから始める
働き方改革を成功させるためには、ちゃんと目的を定めるところから始めるのが良いと思います。
組織の大前提である、目的の共有です。
例えば、労働時間を短くしたいのはなぜなのか?
経営者にとっては、残業手当の支払を抑制し、労働監督署からの指摘を避けるためかもしれません。
しかし、それだけでは従業員の方は変わらないでしょう。
私にとって、20代は長く働くことで得られたことが多い時間でした。
同業他社・同世代よりも、速い速度で成長を感じられたのは、それだけの仕事をしてきたからです。
このように、全ての人が労働時間を短くしたいと思っているわけではありません。
私の場合、その後、労働時間を短くしたいと考えるようになったのは、明確な理由がありました。
1つは仕事の後に、セミナーに参加したり、診断士としての活動をしたり、やりたいことが増えたからです。
もう1つは、結婚し、子どもも生まれたため、家族との時間を持ちたくなったからです。
その想いがより強くなって、会社員で居られなくなったわけですが(笑)
なぜ働き方を変えたいのか?
働き方を変えることは、手段であって目的ではありません。
社員にどうなって欲しいのか?社員本人は、自分がどう働きたいのか?
それらを言語化し、共有しない限り、働き方を変えることなどできません。
働き方改革よりも、生き方改革を!
私の事例でもそうですが、働き方改革とは、生き方改革です。
働くとは、生きること。
自分自身の生き方、世の中との関わり方です。
ですから、働き方を変えるということは、生き方を変えることだと思います。
経営層を中心に、組織の働き方を変えたい人は、なぜそうしたいのか?をうったえる。
それと同時に、従業員は自分自身の働き方だけでなく、その先にある生き方を考える。
その結果、組織と個人が合わなくなって、組織から抜けてしまう人もいるかもしれません。
私自身、所属していた会社は好きでしたが、自分の生き方を煎じ詰めた結果、会社員を辞めました。
でも世の中全体から見れば、そうやって働く人たちの流動性が増して、
より良い社会に近づいていくのだと思います。
表面的な働き方論議はもう止めにして、生き方から真剣により良くしたいですね。
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【編集後記】
少なくともこの3連休までは、ガッツリとしたトレーニングは無理そうです。
地味なコアトレをやりつつ、足首と腰を治します。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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