経営・セルフマネジメント

社員より上に立ちたがる社長、そのコミュニケーションに問題があります

社長と社員のコミュニケーション。
社長の悩みトップ3に入ることではないでしょうか。

表面的には「社員が思うように働いてくれない」「もっと自主的に動いて欲しい」という悩みであっても、
その深層を掘り下げていくと、大概、コミュニケーションの問題に辿り着きます。

そんなコミュニケーションの問題ですが、
大前提として、社長の「立ち位置」が問題になっていることがあります。

 

王様になりたがる社長

社長は社長です。
「何、当たり前のことを」と言われるかもしれませんが、
社長が社長であることなんて、主張しなくても社員は分かっています。

にも関わらず、「俺(私)は社長だぞ!」という姿勢を社員に見せ付ける社長に、
幾度となくお会いしたことがあります。

社員の立場からすれば、そんな主張などしなくとも、分かりきっているのです。
なのに、無駄な主張を繰り返し、無理やり人の上に立とうと、マウンティングする姿を見て、
信頼する気も、尊敬する気も失っていきます。

なお、こういう社長は、お客様を前にすると、恐ろしく腰が低くなる特徴があります。
お客様と自分の間にも上下の関係を意識しているのです。

 

社長と社員は、横の関係

社長・社員とか、上司・部下などという「縦の関係」を無理やり作り出すことに、何の意味があるでしょうか?

確かに社員と比べると、社長の責務は重いものです。
何か事故があったとき、法的な問題が発生したとき、キャッシュが底を突いたとき、
その責任は社長の肩に重くのしかかってきます。

社員にも言えない苦しみ。
そんな話を聴くたびに、私は世の中の社長達を心から尊敬しますし、応援したくなります。

ただ、その苦しみを社員が本当に理解することは、ほとんどできないのです。
「親の心子知らず」ではありませんが、社長と社員の間には圧倒的な情報の差があります。
そして覚悟の差もあります。

社長の責任の重さ。
これは紛れもない事実ですが、だからと言って社員との間に「縦の関係」をつくり出すのは、別の話でしょう。

社長と社員の関係は、役割の違いでしかありません。
そう捉えた方が、社員とのコミュニケーションは上手くいくと感じています。
コミュニケーションの上手い社長は、縦ではなく「横の関係」を社員との間に築いています。

 

社長として経営をする

では、どうやって横の関係を築くのでしょうか?
私は社長が社長としての役割を全うすることだと思っています。

  • 社長としてミッション・ビジョンを掲げる
  • 社長として戦略を描く
  • 社長としてトップ営業を行なう

etc

得意・不得意はあるでしょうが、こういったことを社員に丸投げしてはいけません。

しかし、「売上目標は昨年比20%アップで!」という戦略も何もない目標を掲げて、
(つまり頭を全く使っておらず)
あとの行動は社員任せ、というような丸投げスタイルを何度も見て来ました。

社員は恐ろしいほど、こういうところをよく見ています。
社長が社長の役割を果たしていないのに、「縦の関係」を築こうとするから、
コミュニケーションが上手くいかないのです。

社長・社員に関わらず、お互い人間同士ですから、
コミュニケーションの根底にあるのは「信頼」です。

まずは社長としての役割を果たそうとする。
もちろん、完璧である必要はありませんし、社員に意見を求めた方が良いでしょう。
ただ、あくまでも社長としての役割を全うするのは、最後は社長です。

その上で、働いてくれる社員に感謝をして、コミュニケーションをとってみましょう。

(2018年8月10日更新)

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