私は大学卒業以来、ずっとIT業界で活動してきました。
大学は理学部にいたので、実際に物理的なモノを扱う工学的なことは無知です。
そんなわけで、私はずっと理論やデジタルの世界でビジネスをしてきた、と言えます。
ただ最近、この状態では価値観が偏ってしまうと感じています。
アマゾンの物流問題はどこに向かうのか・・
身近な例を挙げると、アマゾンの物流問題です。
IT技術の進化がWeb(ネット)でモノを購入するというビジネスモデルを作り上げました。
- 街の本屋さんにはない、マニアックな本も見つけて買える(ロングテール)
- 顧客の購買行動履歴から、オススメ商品を提案(リコメンド)
- 他の顧客の書き込みによって信頼を得る(カスタマーレビュー)
等など。
リアルな店舗では実現しにくい仕組みを次々と取り入れ、皆さんご存知の通り、あっという間に小売・流通の世界に入り込んできました。
便利さに惹かれた私たちはアマゾンの世界に吸い込まれ、物流の量が一気に増します。
そして各物流会社の運営が回らなくなってしまいました。
一度アマゾンでの買い物体験をしてしまった私たちは、そう簡単に元の世界に引き返すことはできません。
物流の量が減らない前提で考えると、この問題がどこに向かうのか?は、非常に大切な問題であるように感じています。
デジタルとリアルを同時に設計する
この問題が起きてしまった理由は、早い段階からデジタル(アマゾン側)とリアル(物流会社側)を全体設計できなかったからでしょう。
おそらく、アマゾンは当然に予想していた結果だと思います。
日本に限らずアマゾンの売上は伸びており、物流の圧迫を避けるために、アマゾンは様々な研究・検証を行っています。
私の推測に過ぎませんが、デジタルとリアルの両面を見据えていなかったのは、物流会社や国交省だと思います。
アマゾンに限らず、EC(ネットでモノを買う)の時代は来る。
そのときに物流量が劇的に増える。
しかも労働人口は減っているから、なおのこと厳しくなっていく。
そういうマクロ環境は随分前から分かっていたことです。
しかし、比較的簡単に進歩していくデジタル世界に比べ、リアルな世界はなかなか進歩できませんでした。
デジタルデータに比べて物理的にモノを動かすのは容易でない、という点もありますが、
事の本質は「まだ大丈夫」という「ゆでガエル」状態にあったのではないか?と考えています。
たまたまアマゾン(というかヤマト)の事例を挙げましたが、
多くの企業がデジタル側・リアル側に偏りすぎているというのは、日常的に感じることです。
(私の場合はデジタルに偏っています)
他業界と交わることでしか生きていけない
このように感じ続けることで最近、
デジタル世界で商売している人と、リアル世界で商売している人が、もっと交わった方が良い、と確信しています。
デジタル側(ソフトウェアやWebなど)に居る人たちは、
実際に物理的なモノを生み出したり(製造業)、移動させたり(物流)、販売している(小売業)、リアル側と交流してみる。
逆にリアル側にいる人たちは、物理的なモノを生み出して、最終顧客が使うまでの間に、
どのようにデジタルの世界が活用されているのを見ると良いでしょう。
今こそ自分の業界に閉じこもらず、他業界との交わりが必要な時代はないと思います。
あちこちでオープンイノベーションの必要性が説かれていますが、他業界から積極的に学びましょう。
私もリアルな世界を学んでいきます。
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【編集後記】
今日はとあるNPOを立ち上げた方の話を聴く機会がありました。
非常に多くの学びがある時間でした。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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