大きな予算をかけてシステムを導入したものの、
成果を上げられず失敗していく例を何度も見てきました。
なぜこのような失敗が起きてしまうのか?
どうすればツールを有効に活用できるのか?を考えてみました。
システムを入れただけで「何かが起きる」と信じる勘違い
システムは言うまでもなく道具です。
上手く活かすも殺すも、その運用方法次第なのですが、
ITを「魔法の箱」か何かと勘違いしているのか?
その点について考慮しない経営者・システム部門が多いと感じています。
https://biz-it-base.com/?p=4935
システムは道具である
狩猟民族の道具に例えてみましょう。
鉄砲がないときには、素手あるいは弓矢や槍で獲物を獲っていたでしょう。
素手で獲物を捕らえていたとき、弓矢で捕らえていたとき、その時々で戦い方は異なっていたのではないでしょうか?(狩猟のことは詳しくないので、ここでのツッコミは止めて下さい。。)
そこに鉄砲という新たな道具が入ってきたら、戦い方は変わっていくのではないでしょうか?
私が狩猟民族のリーダーだったら、まずはこの新しい道具の特徴や使い方を熟知します。
できる限り経験豊かな専門家に教えてもらいたいものです。
そしてテストで使ってみます。
徐々に実践導入して、良い点・悪い点を整理しつつ、弓矢で戦っていたときと狩猟のやり方をどう変えていくのか?を皆で考えつつ、決定していきます。
狩に出る全員が新しいやり方を理解するまで、周知徹底します。
万が一、新しいやり方を理解していない人が居ると、間違って仲間を打ってしまうような事故が発生しかねません。だから周知徹底するのです。
道具に対する理解と、使い方(運用)の熟知。
この2点が揃って、初めて新しい道具は、威力を発揮することができるようになります。システムも同じです。
戦略システムに対する理解と使い方の周知は、経営者の責任
にも関わらず、冒頭に書いた通り、ITを魔法の箱だと勘違いしているのか?あるいはそう思い込もうとしているのか?「導入さえすれば何とかなる」という乱暴な導入事例が後を絶ちません。
CRMを営業の日報ツールと勘違いしたまま導入。
何でも入力させようとする管理職と、入力することが手間としか感じられない営業職の意識乖離。
ERPがCRMやSFAを包含していると勘違いしてリプレース。
貴重な顧客情報や営業情報の大半を失ってしまい、慌てる現場。
現場に任せて問題が起きていることに気付いていない経営層。
悲劇とも言える例は、枚挙に暇がありません。
大事なことは、戦略システムの導入に際しては、経営者が率先して理解をすること。
(全てのシステムではなく、戦略に関わるシステムについて、です)
それも偉そうに概要だけ理解するのではなく、自分が従業員になりシステムを使うつもりで理解すること。
同時にその使い方の周知徹底を自分の責任として行うこと。
鉄砲の使い方を間違えたら事故が起こります。
システムを活かすも殺すも、経営者の関与が大きく結果を左右します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】
オフィシャルな仕事復帰?初日。
予想外に集中できました。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!