このところ、ITの専門家ではない方がITスキルを向上したい、という要望を良く聞きます。
ITスキル向上が求められている
私が直接、話を聞いた要望は以下のようなものです。
- 事業部門がビジネスを設計・展開する上で、ITスキルが必須となってきた
- どんな業務を行うにしても、システム・ツールの存在が無視できなくなってきた
- 士業としてコンサルをしているが、ITについての相談が多くなってきた
何れもITの専門家としてスキルを向上させたいわけではなく、
自らのビジネスを継続・成長させていくために、ITスキルを向上したいというものです。
大企業においては、事業部門がITの専門家を雇いたい、という要求も増えているようです。
これが実現していくと、企業の情報システム部は、ますます立場が弱くなる気がします。。
ITスキルを向上させるために必要なこと
以前にも記事を書きましたが、ITスキルを向上させるために必要なことは、
- とにかく試しに使ってみる
- 何を使うのかを知るために事例を知る
ではないか、と考えています。
https://biz-it-base.com/?p=4104
こちらでは「小さな会社」について書いていますが、「ITの専門家がいない組織」と捉えると、大企業の事業部門でも同じことです。
https://biz-it-base.com/?p=4184
色々なシステム・ツールを試しに使ってみることで、ITで一体何ができるのか?を知ることが、「センス」を身につけることにつながります。
最近のシステム・ツールは、クラウド型で無償でお試しできるものも多く、試しに使うだけなら、ほとんどコストも掛かりません。
また、こういうツールの類が好きな方であれば、少しずつ、「どういう構造をしているのだろう?」と技術的な面を気にしていくことで、技術センスも身についていくでしょう。
体系的に身につけるなら「ITパスポート試験」
ただ、技術的なことを身につけていこうとするなら、もう少し体系的に身につけた方が良いです。
システム・ツールを試しに使っているだけですと、なかなか技術的な面を掘り下げていくことはできませんし、表面的・一時的な理解にとどまってしまうからです。
体系的に土台から身につけるのであれば、「ITパスポート試験」の勉強をしてみるのが良いでしょう。
(余談ですが、こういう公式キャラクターは止めて欲しいです。。)
このようなニーズが増えているからか、受験者数は年々増えています。
ITパスポートでは、技術面以外にもスキルが身につきます。
大きく、ストラテジ、マネジメント、テクノロジの3分野から出題され、
いわゆる技術面は「テクノロジ」の分野で、全問題数の半分弱が、このテクノロジから出題されます。
専門家ではない立場にとって、特に大企業の事業部門の方にとっては、
- 企業(事業)戦略やシステム企画を含むストラテジ分野、
- プロジェクトマネジメントや、サービスのマネジメントなどを含むマネジメント分野
を学んでおくことも価値があると思います。
それよりも、もっと手っ取り早くITの全体像を掴んでおくのであれば、
手前味噌ですが、こちらの書籍をオススメします。
実際、ITの専門家以外の方が手に取っていただくケースが多いようです。
https://biz-it-base.com/?p=4123
おかげさまで3刷、韓国語版の出版オファーもいただいています。
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【編集後記】
今まで、情報処理技術者試験は、高度試験しか受けたことがないので、
ITパスポートを受けてみようかな、と思いました。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!