IT・システム関連

社外CIOを利用して、事業にITを活かしましょう

IT(情報システム)活用の重要性が叫ばれつつ、
なかなか経営とITを結びつける人材の育成が進んでいるように感じません。

大企業においては、少しずつCIO(最高情報責任者:Chief Information Officer)が増えつつあるようにも見えるものの、中小企業のIT活用は一部のスタートアップに限られているように感じます。

 

そもそもCIOは必要なのか?

平成22年の資料になりますが、経済産業省が日本情報システムユーザ協会に委託した調査結果『IT人材育成強化加速事業(CIO育成カリキュラム実証事業)報告書』が参考になります。

CIO_profit

この図によると、CIOが存在している企業の方が、営業利益が高い傾向にあることが分かります。

 

CIO_rate

また、国レベルで見ても、米国や韓国と比べて、日本はCIO設置率が低いことが分かります。

世界各国の国民一人あたりのGDPは、1997年時点で4位でした。
それが2007年までの間に19位まで下がってしまったのは、ちょうどITが企業に浸透した時期と重なります。
つまり、各国がIT対応を進めていった一方、日本は国として出遅れてしまったのです。

 

中小企業にはCIO設置は重い負担

とは言え、中小企業にとってCIO設置、つまりCIOとなる人材育成は、
あまりにも負担が重いのも事実です。
何100人もの中堅企業ならまだしも、数人~数10人の小さい会社には、耐えられない負担でしょう。

CIOは経営とITの架け橋となる存在であるだけに、求められる知識・経験ともに膨大なものになります。
経営に関することはもちろん、
ITに関してはアーキテクチャ、プロジェクトマネジメント、ガバナンスなど、
テクノロジー以外のことも多く求められるのです。

米国CIOのうち、3割以上はMBAホルダーであるという調査結果も出ていますが、
小さな会社が役員(ないしは役員候補)にMBAを取得させるだけでも大変です。
有能・有望な従業員に2年間も学校に通うために業務から離れてもらうだけでなく、
膨大な費用もかかるのですから。

仮にそんな人材が育成ないしは採用できたとしても、
その人材が活躍し続けられるフィールドがあるでしょうか?

小さな会社には、そう多くのIT資産があるわけでもありませんし、
IT投資が必要な機会も、そう多くありません。
つまり、せっかくの人材の活躍の場が少ないのです。

社内にCIOを設置するには、あまりに負担が重い割りに、
メリットがあまりない理由がお分かりいただけたでしょうか。

 

社外CIOを活用しよう

そこで社外CIOの活用を提案します。
社外のプロフェッショナルの力を利用するのです。

税務・会計・経理のことを、税理士に相談するように、
人事・給与・年金のことを、社会保険労務士に相談するように。
ITのことを、社外CIOに相談してみましょう。
商工会・商工会議所などで専門家を探すことができます。

週に1回、月に1回、社外CIOに訪問してもらう、という契約で、
自社のIT対応力を少しずつ成長させていくことができますし、
必要なときだけ、相談することもできます。

なお、ハズレの社外CIOに当たらないようにするためには、

  • 定期的に情報発信をしているか
  • その情報発信の内容から、専門性や人格(相性もあるでしょう)が大丈夫そうか

を確認してみると良いでしょう。

最後に宣伝ですが、私も社外CIOとしてご支援できますので、
ご興味のある方は、お問い合わせページの「個別コンサルティングの問い合わせ」からご連絡ください。

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【編集後記】
昨日は、『【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド』の発売後、
初めて著者・編集者・デザイナー全員が集まりました。
そんな日に、ちょうど3刷決定の連絡。お読み下さった方、ありがとうございます!

今日も素晴らしい1日になります。感謝!!

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