書籍(紹介)

経営者が押さえておくべき「価値」の本質

経営者にとって、「価値とは何か?」は非常に大切な問題です。
企業価値は重要ですし、顧客に提供する価値によって、その事業の今後が決まると言っても過言ではありません。

しかし、浅学の私にとってはこれまで、
辞書を引いても、「価値とは何か?」という疑問が常に残っていました。
お金に換算できる経済的な値打ちであることはもちろんながら、その他の意味を明らかに含んでいると感じていたからです。

その疑問に答えてくれたのが本書でした。

久しぶりに「刺さりまくった」本でした。
経営者のみならず、全てのビジネスパーソンにお勧めしたいです。

 

価値の本質を突いた本

本書は、資本主義の限界を説くとともに、新たな価値主義が到来すると主張しています。
その詳細は本書に譲りますが、この概念は私には非常に面白いものですし、
確かにそういう流れが来ていると感じさせるものでした。

価値主義という言葉がある以上、価値がそもそも何を表すのか?本書は3つに分けて説明しています。

  • 現実世界で役に立つかという「有用性」
  • 個人の感情と結びついた「内面的」な価値
  • 共同体の持続性を高める「社会的」な価値

今まで価値と言った場合には、1点目のお金に換算できる価値を示していました。
2点目、3点目はおぼろげに語られることはあれど、1点目に比べるとぼやけていた、と言えるでしょう。

 

私がサービスで提供しているもの

私は、自分のサービスで提供している本質的な「価値」を、「希望」「安心」だと定義していました。
後述する理由により、あまり全面に押し出していなかったのですが、心の中ではそう決めていました。

私がお客様に提供しているのは、売るためのアイデアでも、伝えるコンテンツそのものでもありません。
(もちろん、それらに価値を感じていただけることもあるのですが、価値の本質ではないという意味です)

経営者の話をじっくりと聴いて「安心」していただくこと。
時代の変化が激しい現代、特に身銭を切って出資しているスモールビジネスの経営者には、「安心」や「希望」が必要です。
私のような第三者が入ることによって、不安を払拭・解消し、活き活きと働いていただくこと。
それが私がお客様に提供している価値です。

本書の分類に沿って言えば、経営者の「内面的」な価値のことです。
今まで、その価値を価値として定義しにくかったのですが、本書を読んで「全くズレていない」と確信を持つに至りました。

 

「価値」の範囲が広くなり、ビジネスをやりやすい環境に

さらに本書で感じたことは、貨幣に置き換えられる「有効性」としての価値以外の価値が、ビジネスの対象に十分なり得るということです。

私自身、お客様企業を見ていて、金銭的(資本的)な価値はまだ低いけれども、
例えば既に多くの利用者(顧客)がいるなど、価値が高いと感じる企業がありました。
メルマガやブログの定期購読者というファンがいる場合の価値も、同様に高いはずです。

本書でも紹介されている通り、ユーチューバーは目の前のお金よりも、ファンになってくれている顧客の方を大事にするでしょう。
彼らは「興味」「関心」という「内面的」な価値を提供していますが、
自分自身の価値を支えているのが、ファンであることを十分認識しているからです。

また、今後は社会的な価値を求められることが増えていくでしょう。
例えば少子高齢化に伴って行政サービスの継続・維持が問題視されています。
その問題を解決することは、「社会的」価値と言えるでしょう。

このように、今後は「内面的」「社会的」価値を含めた価値が、ビジネスの対象になっていきます。
その意味を十分に理解している人が、今後のビジネスを発想できる人になっていくでしょう。

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【編集後記】
家族とゆっくり過ごしたハワイを後にし、日本に向けて出発します。

今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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