会社員だった頃を振り返ると、
「量産型ザク」を目指していたように思います。
■
私個人にしかできない仕事があると休めません。
特定の人との関係が悪化すると、業務が滞ってしまいます。
チームで活動できるようにすること。
そのためには私個人の特徴を押し出すのではなく、
「量産型ザク」になることにより、
誰とでもそつなく仕事をすることを目指していました。
人の好き・嫌いではなく、
チームとして成果を上げられるかどうか。
組織ですから、一緒に仕事をする人や、顧客は選ぶことができません。
私ひとりのワガママを言っても仕方ないのです。
その恩恵と言っては何ですが、
私が動けないときには、チームのメンバーや
隣のチームのマネージャに
変わりを担ってもらったりしていました。
その頃の私の指針の1つは、恥ずかしながら
「目立たず、ひっそりと」
でした。
■
大組織で働く会社員の頃は、これで問題ありませんでした。
しかし、独立して自分で仕事をしようとすればするほど、
「量産型」では厳しいことに気づくのです。
例えば、自分を「中小企業診断士」と定義してしまうと、
中小企業診断士(全国で2万人くらい登録されています)のなかに
埋もれるのです。
他の士業も同じように、自分をその士業だと定義してしまった途端、
同じ資格を取得している人たちのなかに
埋もれていくのを感じることでしょう。
話すことに特徴がない。
「人畜無害」の存在ですから、顧客に覚えられることはありません。
その先に待っているのは、仁義なき値下げ合戦です。
■
ですから、周りと同じではなく、
自分自身を「量産型」から「職人技の個体」に切り替えること。
私の場合は、中小企業診断士を中心に、資格をいくつか持っています。
(一時期、資格コレクターになりかけた頃がありまして、、)
ただ、それを前面に押し出してマーケティングしたことはありません。
何らかの資格者(=国などに認められた存在)ではなく、
自分自身で存在を認めた存在になり、
そして自分の名前で仕事をする。
好き嫌いも多少は表に出て行くことでしょう。
人畜無害の存在ではありません。
その結果、離れていく顧客・パートナーがいるかもしれませんが、
それ以上に、あなたのファンになってくれる顧客・パートナーが
増えることでしょう。
それこそが、独立して働く醍醐味だと感じています。