IT戦略最前線

プラットフォームビジネスの威力

香港・マカオに来ています。

3月にフィリピンを訪れたときもそうでしたが、まだまだ自分の知らないことの発見が多くて、楽しいです。

 

一昨晩、仲間達とあるビジネスの話をしていて感じたことがあります。それは参照できるビジネスモデルを持っていて良かった、ということです。特にプラットフォームビジネスのモデルについては、一度押さえておくべきと感じています。

 

プラットフォームとは「場」のことです。関係する企業や組織・グループがこの「場」を利用することで、事業のエコシステムができあがっていきます。

 

「楽天市場」を思い浮かべてみましょう。

 

物を出品して、売っているのは楽天ではありません。楽天は出品して、決済する場を与えているだけです。

このとき、「楽天市場」というプラットフォーム(場)ができあがっているのです。

プラットフォームに多くの利用者が集まっていれば、販売する企業側にとって多くのメリットがあります。

 

逆に、販売する企業数が多ければ、より多くの商品が出品され、競争も発生しますから、利用者(消費者)にとってメリットがあります。

 

大事なことは、プラットフォームを提供する企業、上記の例で言えば楽天に、人も金も情報も集まるということです。

決済の仕組みを提供しているので、ある消費者Aさんが、店舗Bで何を買い、店舗Cで何を買っているのか?まで把握しているのは楽天だけです。店舗B、Cの立場からでは、自店舗にとっての顧客情報しか手に入れることはできません。店舗を越えた情報をトータルに把握できるのは楽天だけなのです。

 

お金も楽天が決済を提供していることから、楽天に集まります。情報もお金も集まるのだから、ビジネスとしても面白い。そうなると、人も集まってくるでしょう。

このようにプラットフォーマーになると得られるものが非常に大きいと分かります。

 

さらに、このプラットフォームは多くの企業・組織・グループから構成されるものですから、簡単に競合が真似できません。商品のように、「似たようなものを作ってしまえ!」というわけにはいかないのです。

競合と差別化するためにもプラットフォーム戦略は役立つのです。

 

他のプラットフォーム企業と言えば、例えばアップル。

iPhoneアプリや音楽・映画などを販売するiTunesには、多くの企業が関与していて、プラットフォームを作り上げています。iPhoneアプリを開発する人、iTunesで売り上げアップを目指す音楽・映画や書籍など。色々な人が集まっています。

 

アップルにとっては、iPhoneアプリを開発しやすい環境を整えることによって、アプリ開発者の参入を促します。
それによって、プラットフォーマーとしての力を高めていくのです。

 

あなたの会社にとって、プラットフォームになりえそうな商品、商流、人、エコシステムはないでしょうか?

あるいは、身の回りでプラットフォームになりそうなビジネスはありませんでしょうか?

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