おはようございます。渋屋です。
先週金曜日から昨日まで、フィリピンのマニラへ視察へ行っていました。
4日間過ごしたなかで、IT屋としてITインフラ状況について感じたことを書きます。
ITインフラの整備は道半ば
今回、私が訪れたのは、これから開発される土地を除けば、ほとんどが街の中心部です。
街中ではWi-Fi(無線LAN)か、3Gでの通信で、ホテルは有線LANでインターネットへ接続していました。
感覚的には、通信を行うためのITインフラの整備は、まだまだ道半ばという状況でした。
通話をしていても良く切れてしまいますし、通信速度も不安定で、概ね遅いです。
ただ、私にとっての比較対象が日本の田舎だったり、アメリカだったりしますので、他の新興国と比較したら、一体どうなんでしょう?
BPO産業が依存するITインフラの重要性
フィリピンにとって、ITインフラの整備は、他の新興国以上に大切です。
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)により、欧米企業のコールセンター業務を多く請け負うからです。
フィリピンの強みは、英語が堪能なことと、ローカル文化が強くなく、海外企業の文化に馴染みやすいことです。そのためにBPOが盛んに行われているのでしょう。
その基幹事業とも言えるコールセンターは、言うまでもなく、ITインフラが命綱になります。
街づくりの構想レベルから、通信事業者がしっかり関与しているか?今回はそこまで確認できませんでしたが、品質の安定したサービスを提供できるのか?重要なポイントだと思います。
政府が情報ハイウェイ構想のようなもので、しっかりと旗振りすることが必要でしょう。
フィリピンは小さな島が多い国ですから、高品質・大容量のインフラを提供する都市部と、カバレッジの広い無線系通信を提供する島々を、上手く組み合わせる必要がありそうです。
クラウド・Webサービスが利用しにくい
ITインフラが安定しないと、通信利用を前提とするクラウドサービス・Webサービスの利用が難しくなります。
そうなると端末側にアプリケーションやデータを保持して、処理を行うしかありません。
結果的に、端末の軽量化・低価格化が遅れてしまうことになります。
これは数年以内には先進国では実現されるIoT(Internet of Things)の時代に乗り遅れることを示します。
IoT時代には、端末が軽量化・低価格化されることで、ウェアラブルデバイスが生まれたり、高性能センサーが生まれたりするからです。
とは言え、今回の視察で見た限り、街が怒涛の勢いで成長しているようでした。
丸の内にでもありそうなビルが、あちらこちらで建設ラッシュとなっていたからです。
通信インフラについても、これらのビル群が出来上がる頃には、安定提供されるのかもしれません。
(海外との通信が気になるポイントではありますが)
国・街の成長が期待されるだけに、ITインフラの整備が追いつくか?は非常に気になるポイントでした。
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【編集後記】
今日から日常生活に戻りますが、活動スイッチをONにしたまま突っ走ります!
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!