━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【アップグレード!!ネットワークエンジニア】
(毎週月曜日発行)2011.03.14 Vol.109
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆本メールマガジンは、
ネットワーク技術を中心としたエンジニアを対象に
○技術スキルだけではなく、他にどんなスキルが必要なのか?
○技術スキルを、どう身につけていけば良いのか?
○各スキルを、どう使っていけば良いのか?
総合的なスキルアップの方向性を示すによって、
【『現場で活躍する』さらに上のステップ】
を目指して頂くために、
毎週月曜日に配信しています。
----------------------------------------------------------------------
◆INDEX◆
1.はじめに
2.3年度のシステムを想像する
----------------------------------------------------------------------
◆はじめに◆
おはようございます。Ritz(リッツ)です。
3月11日(金)の地震には、驚きました。
ちょうど、この日は、子供を病院に連れて行くために、
会社を休んでいました。
地震の発生したとき、私は子供とエレベータに乗っていたのですが、
行き先階ボタンを押しても反応しない。
しかも私自身が揺れを感じて、急いで子供を抱きかかえて、
階段を降り、近場の広いところへ逃げました。
横浜ですら、かなり揺れましたので、
震源地近くの東北はどうだったのか?恐ろしい限りです。
しかも、その直後にあの津波。
このメルマガを読まれている方の中にも、
直接被害を受けた方や、家族が被害を受けた方など、
いらっしゃるかもしれません。
こういうときこそ、落ち着いて、対応したいです。
また、我々ITベンダーは、お客様のシステム復旧に向けて、
いち早く取り組むと共に、出来ることは何でもやる姿勢が
大切だと思います。
----------------------------------------------------------------------
◆3年度のシステムを想像する◆
●お客様にシステム提案をするときに必要なことに、
○内部環境分析
○外部環境分析
があります。
内部環境は、現在のお客様のシステムにおける
問題と課題です。
問題とは、現時点で満たしている必要があるにも関わらず、
満たせていないものを指します。
例えば、ネットワーク稼働率が99.999%でなければならないのに、
現在は99.997%であるような場合です。
一方、課題とは将来的に満たしたいが、
現在満たせていないものを指します。いわゆる目標です。
例えば、新入社員が入ったときに、システム利用申請をしてから
利用開始できるまでに、丸1日必要だったものを、来年度から、
3時間に短縮したい、というのが課題です。
内部環境を知るためには、お客様からヒアリングを
させていただくと共に、現在のシステムや、その利用状況を
客観的に観察することも必要でしょう。
内部環境を知ることが出来ると、お客様システムにおける
『現在の位置』を知ることが出来ます。
次に、この『現在の位置』から3年後にどうやっているべきか?
あるいは、どうなる可能性があるのか?を想像するには、
外部環境を知る必要があります。
つまり、どのような技術が出てきており、
その中で、どの技術が利用可能になりつつあるのか?
各技術のうち、先端技術・中核技術・成熟技術は何なのか?を
知ることが出来ると、お客様システムの『現在位置』から、
『将来の位置』を見据えることが出来るようになってくると思います。
野村総合研究所が発行している『ITロードマップ 2011年版』に拠ると、
例えばIPv6は『中核技術』に位置付けされています。
すなわち、技術的には、十分に枯れてきたものだ、と認識されています。
IPv4の最終割り当ても終わり、新たなグローバルアドレスを取得するのが
困難になりつつあります。
ただ、実際には、IPv6で構成された大企業ネットワークは、
私はまだ見たことがありません。
したがって、中核技術であるからこそ、企業ネットワークに
どのようにIPv6を適用していくのか?を真剣に考える必要があるのだ、
と思います。
また、各企業はこれから先、消費電力の削減を求められることでしょう。
つまり、
○消費電力を削減する仕組み
○消費電力を測定し、管理する仕組み
が求められることを示します。
消費電力を削減するのであれば、比較的設備の新しい
データセンターを間借りするか?
クラウドサービスを利用するなどの手があります。
こういったことを考慮せずに、内部環境分析だけを行って、
システム提案をしていくと、提案が終え、システムが完了する頃には、
古いシステムになってしまいます。
一方、消費電力を測定・管理し、削減していく仕組みを
整えられる会社が、生き延びて、発展していくものと思います。
3年後のシステムを想像することによって、
お客様システムへの提案が充実してくることでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<今号のポイント>
○提案時には、お客様の内部環境に対する分析(現在地確認)を行い、
○その後、外部環境分析を行う(将来位置確認)、
○現在地から将来位置に辿り着くまでの道を具体化する
今回(Vol.109)の内容はいかがだったでしょうか。
是非、こちらまでご意見をお願い致します。
http://form.mag2.com/thapitraph
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[PR]
システムの未来を想像するキッカケに
毎年更新し続けられた、6冊目(6年目)となる
ITロードマップ。
自分だけで、未来を想像することは難しい。
でも、本書で先端技術の動向を探ることによって、
システムの未来像が少し見えてくる。
その『ヒント』をどう生かしていくか?
一人ひとり、じっくりと考えて頂きたい。
●ITロードマップ 2011年版 情報通信技術は5年後こう変わる!
http://www.amazon.co.jp/dp/4492580867/ref=nosim/?tag=ritz0c-22
[PR]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆つぶやき
地震の映像が、まだ瞼に焼き付いているようです。。
今日は何も出来ませんでした。
ご購読、ありがとうございました。