ラン

撃沈上等!Beyond 2022、自己ベストへの挑戦

久しぶりの更新になってしまいました。
昨日、フルマラソンの大会に出てきました。
自己ベストを更新するための大会、Beyondです。

<スポンサードリンク>



普段通りの自分でどこまで出せるか?

今回、フルマラソン対策は、ほぼできていない状態でした。
11月に南伊豆町みちくさウルトラマラソンを走って以来、ゆるジョグを繰り返してきたのみ。

初ウルトラ:南伊豆町みちくさ体験記(スタートまで)南伊豆町みちくさウルトラマラソン(100km)に参加してきました。 <スポンサードリンク> (adsbygoog...

自己ベストを狙うような、キロ 5分を切るようなペースで走るためのトレーニングは、ほぼ皆無。

レースに向けてのピーキングもなし。
カフェイン断ちもなし。
もう本当に「普段通りの自分」でどこまで戦えるのか?
そんなレースになってしまいました。

期待を言えば、ウルトラ後も長い時間のジョグは続けていたこと。
トレランを中心に、長時間カラダを動かすことに関してだけ言えば、過去最高の状態と言えます。
ただそれが、スピードを要するフルマラソンでどこまで効いてくれるのか?は、全くの未知数です。

作戦は「とにかくペーサーに着いていく」だけ。
あとは苦しくなっても予定している補給をしっかり採ること。
(苦しくなると補給を止めてしまうレースも過去にあったので)

私の体感覚では、現在の実力は 3時間40~45分レベルという感じでした。
が、Beyondで出てまで、自己ベスト(3時間28分45秒)を狙わないのは面白くない。
サブ3.5グループでペーサーに着いていき、最後にペースアップして自己ベストを超える。
それが描ける限りの最高かつ唯一のストーリーでした。

そして、着いていけなくなったらリタイアかな~と。
周回コースですし、自己ベスト更新できないなら、ダメージを残してまで走り続ける理由もないかな。
つまり撃沈上等!今の実力以上で突っ込んでどこまで耐えられるか作戦です(笑)

スタートから一定ペース

レースはグループごとにスタート。
私はサブ3.5グループの1組目。

スタート前にまわりを見ると、意外とベストタイムが遅い人たちが多い。
(Beyondはゼッケンに自己ベストタイムが書いてあります)
3時間45分以上の人達も。
ということは、レベルにばらつきがあるはずなので、くっつく人を見極めながら走らないとと思う。

久々のタイムを狙うレースの緊張感を感じながらスタート。
最初の 1kmは 4:58。さすが複数のペーサーがコントロールしてくれるだけのことはある。
大型レースでスタートから数キロ、混雑するパターンと比べると、これだけでありがたい。

序盤は集団が大きいので、集団の半ばあたりで、風よけ効果を最大限にもらう。
フォームが安定していて、ピッチが合いそうな人を探すものの、なかなか居ない。
集団の半ばにいたペーサーの斜め後ろにくっついて、10km過ぎくらいまでは安定した。

このペーサーがありがたかった。
先頭は微妙にペースが速くなったり遅くなったりしていたのを、このペーサーが吸収して一定ペースに。
おかげで自分もキロ4:55ペースがカラダに染みついてきた。

ただ、この時点で心拍は140台後半。
序盤は日差しが強くて、かなり汗もかきました。
長袖を腕まくりして、ネックウォーマーと手袋を外す。

10kmで疲れるとは!?

10km通過。既に疲れを感じ始める。
いくら何でも早すぎでしょう。。
(トレーニングの疲労が抜け切ってなかったか?)

そして心拍が150を超え始める。
いや~、たったの10kmでこの状態はマズい。。

これまでのフルマラソンは、25kmか30kmでこのくらいの状態だったはず。
少なくともハーフまで、できれば 30kmまでは平常運転くらいの感じで行きたかったが。
早くも黄色信号。

とりあえず、ハーフまで崩れずに、このペース・リズムを保つように意識。
脚を使って地面を蹴るのではなく、重心位置を少しだけ前に。
前傾姿勢の角度をほんの少しだけ深くすると、脚を使わずにペースアップできる。(ただし体幹が必要)

カッコいい上位ランナーたち

Beyondは周回コースなので、上位ランナーたちが私たちのグループを抜いていきます。
2時間40分、2時間50分、2時間55分、そしてサブスリーのグループが次々と、颯爽と私たちを抜いていく。
お互いを応援しながら。

すごいカッコいい。
普段、このレベルのランナーの走りを目にすることはありません。
せいぜい、折り返しで見るくらいですよね。
横を抜いていく姿を見ると、フォームやスピード感を感じることができます。
周回コースだからのメリットですね。

サブスリーのグループは 4組ありました。
もちろん速いんだけど、あり得ないほどの速さではない。
一歩一歩、確実に私たちよりも前に進んでいく感じ。
(ピッチはほとんど同じですしね)

彼らを見ると、中には苦しそうな人もいる。
当然、限界を超えようとしているので、苦しさは同じなんですよね。
いきなりサブスリーは無理でも、もう少し彼らに近づきたいな、と思うのでした。

ハーフ、そして 30km

ハーフ通過時点で、貯金は 1分もなし。30~40秒程度。
ペーサーさん、いい仕事しますね。

このペースでゴールまで行けば、貯金は約 1分。
つまり、自己ベストは切れないということ。(自己ベストは 3時間28分45秒)
どこかでスパートする必要がある。

ただ、その前にゴールまでペーサーに着いていけるのか?
15kmくらいから、心拍は150を超え続ける。
ハーフの時点で、150後半に突入。
余裕がなさすぎる。

あまり先のことを考えず、まずは 30kmまで食らいつくことだけを考える。
天気予報の通り、だんだん風が強くなってくる。
ペーサーが声をかけてくれ、集団を小さく密度を上げて風をしのぐ。

最初 60人くらいいたグループも、この時点では半分以下に。
いや、20人もいなかったかもしれない。

ようやく 30kmを突破。
ペーサーさんが声を張り上げる。

「俺たちに 30kmの壁なんてない!
あるのは 3.5の壁だけだ!!」

ひたすら耐え続ける 30~40km

再度、気合を入れ直す。
ただ、気合に反して、だんだんカラダが動かなくなってくる。

ペーサーがこぼれ落ちそうになるランナーに積極的に声をかけ始める。

「この10kmが耐えどころですよ!」
「向かい風区間は、小さく小さく」
「向かい風終わりました!リラックスしていきましょう!!」
「補給をしっかり、早め早めに採りましょう」
「もうすぐ給水ですよ」

この辺りから、周りのランナーもキツそう。
前を走っていたランナーが、脚が攣ったようで急に止まり戦線離脱・・が 2連発。

私も後ろのランナーに脚を引っかけられて、危うく転倒しそうになる。
このとき、脚が攣りそうになるも、何とか危機を脱出。
トレイルランニングで根っこなどに脚を取られるときの感覚が役立ちました。

そして、おそらく35km前後。
給水で集団に後れを取ってしまう。
集団との距離は 約10メートル。
ちょっとペースを上げれば、これまでは追いついたのに追いつかない。
それどころか、少しでも気を抜くと引き離されそう。

風が強くなってきていることを考えると、集団から離されたら終わり。
食らいつけ!
・・と思うも、全く距離が縮まらない。
そんな状態が 1分ほど続き、「ここまでか・・」レース終了が頭をよぎる。

そのとき神ペーサーが。
私を引き上げるために戻ってきてくれた。
「集団まで戻りましょう!」
彼の後ろにピッタリとくっつき、何とか集団へ復帰。
これ以降の給水は、早め早めに入って、集団から離されないように細心の注意を。

40km、そしてラストスパート

何度かのピンチを乗り越えて、何とか 40kmを突破。
ここまで来たら、何とかして自己ベストを更新したい。
2016年2月、東京マラソンでの自分を超えたい。

【サブ3.5達成】東京マラソン体験記、自分を信じて淡々と走る東京マラソンに初めて参加してきました。 聞くところによると、雰囲気が他では味わえないレースとのこと。 それから自分の目標としては、サ...

できることなら、40kmを超えたらラストスパートしたかった。
が、苦し過ぎて無理。
41kmまで我慢することに。

1分の貯金があると仮定して、あと 15秒を削りだす。
つまり4:40/kmくらいで走れれば、自己ベストを更新できるはず。
もう時計を見る余裕もないので、貯金が1分あるのかも分からず。
とにかく 1kmちょっと走れる最大スピードを出すのみ。

「前に行きます!」

40km手前頃から、既に何人かのランナーがペーサーより前に出ていった。
私も彼らを追いかける。
ここまで予想以上の走りができたのは、言うまでもなくペーサー達のおかげ。
お礼のつもりで一声かけて前に出る。

すると、1人のペーサーが私の前に出てくれて、さらに前を引いてくれる。

「まだ行けますよ!まだ上げられる!!」
「前のランナーに追いつきましょう!!」
「ゴール見えてきましたよ!」

どこまでも PB更新を応援してくれるレース。ありがたい。

ありがたいけど、苦し過ぎてペースが上がらない。
そもそもペース上がってるのか?すぐ後ろに 3.5のペーサーがいるんじゃないのか?
分からないなりに全力で走る。1.195kmが長い、長すぎる。

ただ、ここで諦めたら絶対に後悔する。
とにかく、出せる全力を出せ!!
自分に、そして息子に誇れるレースをするんだ!!

フォームも何もなく、がむしゃらに全力疾走。
あとで記録を見たら、キロ 4:34ペースでした。(情けない・・)
でも、これが今出せる精一杯。

ゴール、そして記録は・・

長い長いラストスパートを終えて、ようやくゴール。

(後日追加:笑顔もなく、苦しんだ顔のままゴールだったようです・・笑)

最後に前を引いてくれたペーサーにお礼を言うと、そのまま動けなくなりダウン。
寝ころんで、仰向けになる。

息が整った頃に、恐る恐る時計を見る。
どうやら自己ベストを更新しているらしい。
全力を出し尽くせたことへの安堵や、6年10ヶ月かけて自己ベストを更新できたことへの嬉しさから涙が・・

動けなくなっている私にスタッフが「大丈夫ですか~」
ここで我にかえりました(笑)
正式タイムをもらうと、3時間28分3秒。
自己ベストを 42秒更新。
キロ1秒を削るのに、ずいぶん時間がかかったものです。

次のステップへ

ゴール後、仲間で集まって、お互いの健闘を讃え合います。
この時間が本当に好きです。
夜は、水戸で一番美味しいという焼肉屋さんへ。

今日のレースのこと。
これからのレースのこと。
トレーニング方法など。

マラソンやトライアスロンが大好きな人たちが集まって談義。
帰り道も仲間と一緒に、ずっと談義。
楽しい時間でした。

レース中も上位グループの走りを観ながら考えていましたが。
そろそろ、もう1段上のレベルを目指したいな、と。
薄皮を剥くような小さな更新ではなくて、明らかなレベルアップを。

キロ10秒ちょっと縮めて、3時間20分。
まずはこの辺りでしょうか。
今の私に足りていないトレーニング方法を、焼肉を食べながらコーチに教えてもらいました。

今回、ピーキングもせず、普段通りの自分で自己ベストを超えたことは、1つの自信になりました。
当時よりも、土台は分厚くなってきている。
スイムやバイクを含めたクロストレーニングをすることで、カラダの使い方も上手くなっている。

まだまだ成長できる余地しかない。
教えてもらったトレーニングをやってみて、もう1段上のレベルを目指したいです。
その前に、まずは回復ですね。

勝手に評価:Beyond

エントリーしやすさ:★★★(普通に申し込めました)
会場までのアクセス:★★☆(水戸駅から送迎バスがあります。車でもOK。都心からでも日帰りで行けます)
混雑度:★★★(目標タイムごとにグループを作るので混雑はなし)
コース:★★★(フラットな周回コース。タイムは出やすいが、飽きます・・笑)
応援:★★★(メインストレートを中心に、スタッフがコースを周りながら応援してくれます)
エイド:★★★(エイドは2箇所、水、スポドリ、スポーツ羊羹)

お読み頂きありがとうございました。
自己ベスト更新、おめでとう!!とポチっと応援お願いします。

にほんブログ村 その他スポーツブログ トライアスロンへ
にほんブログ村

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
SNSはこちらです。

Instagram:@shibuya_triathlon
Facebookページ:こちら
Twitter:@giraffe_duck

PVアクセスランキング にほんブログ村