あらゆることに陰と陽があります。仕事についても同様です。
この記事では、中小企業診断士が独立した際に有力な選択肢となる「公的な仕事」の良いところ・悪いところを、私(渋屋)の実経験ベースでお伝えします。
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公的機関の仕事でデメリットだと感じるところ
経営者のコミットメント/覚悟が足りない
圧倒的な1位はこれです。
公的な窓口を通じて支援する企業(事業者)は、多くの場合、お金を払いません。
払ったとしても、民間と比べると格安なケースがほとんどです。
すると身銭を切らないためか、経営者のコミットメント・覚悟が足らないケースを良く見かけます。民間の仕事でドタキャンなどされた記憶がありませんが、公的な仕事だと、割とドタキャンなどがあります。
そこまでいかなくても、経営者本人が「やる」と宣言したことをやってこなかったり。
「お金を払っているわけじゃないし、これくらいで良いかな」という甘えを感じることが多いです。
※もちろん、真摯・真剣に取り組まれる企業も数多くあります。
公的機関の都合に合わせる必要がある
2つ目は公的機関の都合に合わせて仕事をする必要があることです。
例えば経営相談に乗った後、報告書を書かなければいけないとか、何度も書類に署名・捺印して提出させられたりとか。
そして書類の多くが、Word/Excelの基本を知らない、駄目テンプレートだったりします。
報告書で書いたことが全く活かされずに、イラッとすることも多いですね。
(中の人の問題ですが)
提供するサービスについても同様です。
おそらく10回はコンサルティングしないと成果がでないような状況の企業でも、公的機関が提供するメニューの関係上、3回しか訪問できないとか、制限が良くあります。
「流石に3回じゃ無理だろ〜」と思いながら、無理やり進めるのは、やや心苦しいです。
さらに、どうしてもその機関の職員のやる気に左右されるところです。
公的機関の職員は、公務員マインドの方が多いので、「予算を使う」とか「報告書を集める」とか、本質ではないところが目的になってしまうことがあります。
でも、そういう文化も飲みこまなければなりません。
依頼してもらって仕事を頂いている以上、仕方ないですね。
それが嫌なら、自分で民間の仕事を獲得するしかありません。
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公的機関の仕事の良いところ
悪いところばかり書いても楽しくないので、良かったと感じている経験を挙げてみます。
独立直後の安定収入になり得る
独立直後は食っていくことが本当に困難です。
副業の時代からお客様との関係構築を行って、独立と同時に食える状態に持っていける人は、稀でしょう。
前回の記事でご紹介した通り、公的な仕事の単価は低いです。
それでも、自分の空き時間に公的な仕事を入れることによって、生活のベースをつくることができるのは、強力です。
ただ、いつまでもその環境にぶら下がってしまわないよう、細心の注意が必要です。
(残念ながら、公的機関にはそのような人たちがワンサカいます。。)
自分単独では経験できない仕事ができる
自分ひとりでは、到底、経験できないような仕事をすることができます。
私の場合で言えば、以下のような仕事は、自分だけではできない貴重な経験でした。
- 40数社を集めて、商談会を企画・運営した
- 製造業数社で集まって、お互いの工場を見学した
(専門家同士が集まっているので、やり取りが非常に勉強になりました) - 数え切れないほどの企業の事業計画書を拝見した
- 異業種からなる協議会・協同組合の設立・運営に携わった
このような経験ができたのは、公的機関に籍を置いていたからです。
他の専門家が参考になる
公的な仕事を通じて、他の専門家とやり取りをすることがあります。
たまたま良い方と組んだ場合には、その方の仕事のやり方から学べることがあります。
私の場合、多くの接点は中小企業診断士の方でしたが、その他にも弁護士・税理士・行政書士・社会保険労務士などの方と接点を持つことができました。
フリーランスになると、ついつい我流のまま突っ走ってしまいます。
他者の仕事を拝見できることは、気づきを得て変化する良い機会でした。
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