中小企業診断士、1次試験7科目のうちのひとつ「経営情報システム」。
ITやシステムの未経験者にとっては、取り組みにくい科目の筆頭でしょう。
横文字やアルファベット3〜4文字の略語だらけで、分かりにくい!
そんな初心者が、この科目を攻略するための勉強方法をご紹介します。
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経営情報システムの試験範囲
中小企業診断協会が出している平成30年度の受検案内(こちら)を見ると、
「経営情報システム」は、大きく2つの分野から構成されています。
「情報通信技術に関する基礎的知識」と「経営情報管理」です。
この構成は、ここ数年の間は変わっていません。
1.情報通信技術に関する基礎的知識
⑴ 情報処理の基礎技術
- ハードウェア(コンピュータの機能、コンピュータによる処理、コンピュータの利用)
- ソフトウェア(ソフトウェアとその種類、オペレーティングシステム、プログラム言語と言語プロセッサ、パッケージソフト・ミドルウェア)
- プログラム設計(アルゴリズム、データ構造、プログラミング技法)
⑵ 情報処理の形態と関連技術
- バッチ処理、オンライン処理、リアルタイム制御処理、分散処理
- クライアント・サーバシステム、対話型処理システム、マルチメディアシステム、Web コンピューティング
⑶ データベースとファイル
データベースの構造・種類、データベースの管理システム、ファイルの概念、ファイルの編成
⑷ 通信ネットワーク
通信ネットワークの役割、通信ネットワークの基礎技術、ネットワーク・アーキテクチャ、LAN・VAN、インターネット・イントラネット・エクストラネット
⑸ システム性能
システムの性能評価、システムの信頼性・経済性
⑹ その他情報通信技術に関する基礎的知識に関する事項
2.経営情報管理
⑴ 経営戦略と情報システム
- 経営戦略と情報化(経営戦略の明確化、経営戦略の策定、e-ビジネ ス、情報化社会)
- 情報システムの種類と内容(データ支援システム、 意思決定支援システム、経営者支援情報システム、戦略情報システム、 情報ネットワークシステム、企業革新と情報システム)
⑵ 情報システムの開発
- システム化の計画とプロセス(システム構想策定、システム分析・ 設計技法、システム実行計画の作成、システム設計開発体制の整備)
- 現行システムの分析(業務分析・設計、利用者の要求への対応)
- 全般 システム分析・設計(目標定義、概念モデル、組織上の制約、データ 処理組織の定義、システム設計プロポーザルの作成)
- システムテス ト・導入支援(システムテスト技法、システム導入支援)
⑶ 情報システムの運用管理
- システム運用(利用者の参加・教育、情報専門家の育成・配置、シ ステム運用管理体制、中長期的なシステム改善計画策定、プロジェク ト管理)
- セキュリティとリスク管理(機密保護・改ざん防止、不正侵 入対策・可用性対策、インテグリティ対策、リスク管理)
⑷ 情報システムの評価
品質評価、価値評価
⑸ 外部情報システム資源の活用
アウト/インソーシング
⑹ 情報システムと意思決定
問題分析・意思決定技法、計量分析技法
⑺ その他経営情報管理に関する事項
初心者・未経験者の対策方法
さて、本題の試験対策です。
ズバリ「経営情報管理(以下、管理)」をしっかりと対策し、
「情報通信技術に関する基礎的知識(以下、技術)」は基本の理解に留めましょう。
「技術」の方は、エンジニアが学ぶような内容も含まれています。
それに実際に中小企業の支援をするには、
「そこまで知らなくて良いだろ!」とツッコミを入れたくなる範囲があります。
深入りしすぎると、勉強が終わらなくなってしまうのです。
「管理」の方も、ややこしい問題が出ることがありますが、
「技術」に比べると、理屈よりも暗記でなんとか対応できます。
ですから、「技術」よりも先に「管理」を勉強してしまいましょう。
「技術」が分からなくても、そんなもんだと割り切ってテキストや過去問を読みます。
社内で利用しているシステム(例:勤怠管理システム、経費精算システムなど)を思い浮かべつつ、
「これらのシステムを今から導入しようとすると、どんな流れになるのかな?」と、
自分が情報システム担当者になったつもりで読んでいくと良いでしょう。
また、日頃から使っているシステムについて、素朴な疑問を持ち続けることで、
「技術」の方の理解も進められます。
繰り返しになりますが、「技術」の方は深入りしすぎないように注意です。
勉強時間がいくらあっても足りなくなってしまいますので。
過去問は、基本問題が解けるレベルまで持っていければ十分です。
難易度の差が年によって激しい科目ですから、分からない問題は放置しましょう。
むしろ、基本問題の疑問点を潰すことを徹底した方が、7科目全体の得点が上がります。
中小企業診断士の試験全体に言えることですが、
専門性の高い、難易度が高いところを追いかけるよりも、
基本をしっかりと抑えることが、合格への近道です。
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