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インテルに戦略転換をさせた日本企業。そして現在・・

以前、システムアーキテクチャの変遷について書きました。

今回は、このなかの1つ。
メインフレームからクライアント・サーバー型への変遷がなぜ起きたのか?について見てみます。

テクノロジーが企業に対し、戦略の変更をさせてしまうこと。
そのような「転換点」を見極めることの大切さを感じられます。

 

1985年頃、メモリーのコモディティ化により、変化を迫られたインテル

今はCPU(マイクロプロセッサー)の会社として知られているインテル。
1980年代初頭、既にCPUは開発していましたが、事業の中心は実はメモリーでした。
稼ぎ頭はメモリー。自分たちのアイデンティティもメモリーにある、と考えていたようです。

しかし、1970年代後半から日本メーカーがメモリーの開発・生産に参入します。
メモリーが少しずつ標準化され、消費財と化していたのです。
1980年代前半には、日本メーカーが不況に苦しむアメリカ・インテルのシェアを奪っていきます。
そして、1985年頃、半導体の国際シェアで日本がアメリカを超えたのでした。

インテルは悩みに悩み、それまで花形だったメモリー事業から撤退し、マイクロプロセッサーに注力していきます。
その後、マイクロプロセッサー事業を伸ばし続けていくのです。
かなり後になってのことですが、「インテル入ってる」のキャンペーンを覚えている方もいらっしゃるでしょう。

ちなみに現在(2017年)のメモリーシェア、1位はサムスン電子、2位も同じく韓国のSKハイニックス。
この韓国勢2社でシェアの7割を超えます。
3位の米マイクロン・テクノロジーを加えると9割超え。
日本のメモリー業界が、あっという間に市場シェアを失っていることが分かります。

 

インテルの変化によって、システム・アーキテクチャが変わった

それまで、企業(大企業)におけるシステムと言えば、メインフレームが中心でした。
しかし、上述の理由により、インテルはメモリーからマイクロプロセッサーにシフトしていきます。
それに伴って、小型なコンピューターが世の中に増えていきます。

電算室(サーバールーム)に置かれた大型コンピュータの時代から、
従業員1人1人が目の間のパソコンに触れる時代へ、少しずつシフトしていきました。
中小企業にもシステムが導入されるようになっていきましたし、大企業もパソコンを導入していきました。

日本のメモリーメーカーがインテルを苦しめ、
その戦略転換によって、今度はメインフレームの王者、IBMが苦しめられることになります。
1990年代に入り、Windowsが登場することで、この流れはますます加速していきました。
こうしてメインフレーム時代から、クライアント・サーバー時代に変わっていったのです。

 

どこが時代の転換点だったのか?

インテルにとっては、メモリーがコモディティ化して、日本メーカーが台頭し始めた頃が転換点だったでしょう。
後から振り返れば明確なのですが、当時、インテルで働いていた人たちにとっては、受け止めがたい現実だったと思います。

その後の変化は、多くのコンピューター、ソフトウェアメーカーにとっても転換点だったでしょう。
それまで、コンピューター業界は垂直統合型の産業でした。
ハードウェアからOS、その上で動くアプリケーションまで、単一メーカーが開発していました。
メインフレームをIBMが開発・販売していたように。
周辺機器などの補完材メーカーなどはありましたが、産業の中心はIBMだったのです。

しかし、メインフレーム時代からクライアント・サーバーの時代に変わり、その産業構造自体が変わりました。
水平統合の時代になったからです。

CPU(チップ)はインテル。
パソコンはIBM PC互換機であればなんでも良く、デル、ヒューレット・パッカード、コンパックなどがありました。
OSの中心はマイクロソフトのWindows。
アプリケーションはWindows上で動くものが、様々なメーカーから提供されました。

各々の領域から必要なものを組み合わせられるようになりました。
売られる場所も、従来型のB to Bだけでなく、量販店にも広がっていきます。

 

今の変化を捉えているか?

さて、急に話を現在に移しましょう。
当時と比べても、今は非常に大きな変化が起きています。

マイクロソフトは戦略を何度も変えながら、業界内での地位をなんとか維持しています。
もはやOSの会社ではない、と言って良いでしょう。
何度も戦略転換できるところがマイクロソフトの凄さです。
CEOがサティア・ナデラになってからの変革っぷりは、ただ驚くばかり。

しかし、その一方でインテルやIBMの地位はどうでしょうか?

クラサバ時代以降、クラウド時代になってから台頭してきたGoogle、Amazon、Facebookなど。
そして復活したApple。
既に市場における地位は、これらの企業に移っているように感じています。

スマホやタブレット、IoTデバイスにおけるプロセッサーは、IntelよりもARMの存在感が圧倒的です。
そのARMはソフトバンク傘下となりました。

今起きていることの本質は何でしょうか?
転換点は既に過ぎたのか?これから来るのか?
業界、というよりも産業構造はどのように変わっていくのか?

こういうマクロな目を、常に光らせておく必要性を感じています。
こちら、当時のインテルの現場をリアルに感じられる本でした。

日常の仕事に集中していると、ついつい視野が狭くなってしまいます。
しかし経営者としては、定期的に視野を広げる訓練をしておきたいですね。

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今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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