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中小企業診断士は人工知能(AI)に代替されないから安心?

9月25日付けの日本経済新聞で「AI時代のサムライ業(奪われる定型業務)」という記事があり、それがSNSで広がっていました。
今日はこの記事と、SNSでの反応を見ながら感じたことを。

 

代替されやすい仕事と、そうでない仕事

この記事を見ると、今後10〜20年後に、AIによる代替可能性は、

  • 弁理士:92.1%
  • 行政書士:93.1%
  • 税理士:92.5%
  • 中小企業診断士:0.2%

となっており、法によって定められた独占業務のない診断士は、低い数字となっています。
この内容そのものについては、いったん脇に置いておくとして、世の中に代替されやすい仕事と、そうでない仕事があるのは確かです。

別に士業に限った話ではなく、ルールに則った定型業務にまで落とし込めれば、その処理は明らかにAIに軍配が上がります。
自分が今行っている仕事の何割が、代替されやすい仕事でしょうか?
これから10年以上働き続けるビジネスパーソンには、必要となる問いだと感じています。

 

定型業務をつくり出せる人が伸びる世界

ビジネスとは、一面から見ると、「新しいフォーマットをつくり出すこと」と言えます。

例えば、新商品をリリースするときに、どのように(潜在)顧客に伝えれば売れるのか?
プレスリリースを打つのか、WebやSNSで発信するのか、展示会に出展するのか、あるいは1件1件紹介してまわるのか。
それとも、これらを複数組み合わせて連携させるのか。

企業や商品・サービスごとに、効果を発揮するパターンが存在します。
その最適解が「フォーマット」です。

また、チラシのデザインも「フォーマット」です。
内容は同じでも、デザインを変えたことによって、大きく売れ行きが変わることがあります。

したがって、精度が高く、再現性の高いフォーマットをつくり出すことが、ビジネスの肝となります。
一度、そのようなフォーマットをつくり出すことができれば、その後の仕事は、他の人に任せやすくなります。
そう、人工知能(AI)の出番です。

良いフォーマットをつくり出すまでは、ビジネスではあまりにも変数が多すぎるので、そう簡単にAIにはできません。
「効果・効率を優先する人工知能には、スタートアップの社長はできない」と揶揄されるのも、そういうことでしょう。
(余談ですが、かかる労力に対するリターンの期待値だけで考えたら、起業するのは非合理だ、ということです)

つまり、良いフォーマット(=広義の定型業務)をつくり出せる人が、AIを活用して、圧倒的に伸びていくことが予想されます。
逆に誰かのつくったルールに則った仕事だけをしている人は、どんどんAIに代替されていき、苦しくなるでしょう。

 

中小企業診断士も定型業務をつくりだすべし

この日経新聞の記事を読むと、新しい事業にチャレンジしている例が書かれています。

  • 商標出願にAIを使ったサービス「cotobox」をリリースした弁理士
  • 産業廃棄物処理に関する電子契約書サービス「weee」を始めた行政書士

自分たちの業務のうち、何が付加価値を提供できるものなのか。
何がAIなどのシステムに任せることで、自動化・効率化することができるものなのか。

それらを良く考えた好事例だと思います。
なお、言うまでもなく、クラウド会計は税理士業務の提携部分を間違いなく狙っています。

そう考えると、診断士が定型業務をつくりだせていないことに、むしろ危機感を感じます。
「中小企業診断士はAIに代替されないから、有利な資格だよね」という論調は、鵜呑みにできません。

少なくとも私の知る中小企業診断士の業務には、相応の定型業務があります。
ただそれは、法で定められた中小企業診断士の独占業務ではありません。
そのため、この調査をした野村総合研究所・オックスフォード大学には知り得なかっただけでしょう。
実際には、診断士の代替可能性はもっと高いと考えています。

逆のことが他の士業にも言えます。
90%以上の高い数字をつけられた士業は、独占業務(≒定型業務)しか調査対象にならなかった、というだけです。
(でも実際には、当面は人間でなければできない業務もやっていることもある)

繰り返しになりますが、今自分がやっている業務は、定型業務なのか。それとも非定型業務なのか。
あと10年以上働くビジネスパーソンには、それを常に意識する必要があるでしょう。

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【編集後記】
昨日は初回の「トライアスロン経営塾」を実施しました。
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今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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