「当社の強みは技術力です」
そう仰る経営者は多いです。
私はこのようなコメントをいただいたとき、質問をするようにしています。
「技術力」は顧客から見れば、直接的な「価値」にならないからです。
技術力は「強み」ではなく「独自資源」
顧客は技術力そのものを買うことはありません。
技術力があることによって、
- 必ず納期が守られる
- 他社よりも早く作ることができる
- バグが少なく品質が高い
- 要求変化への対応が早い
- 早い割りに安い
などの、顧客にとっての直接的な価値が感じられるから買うのです。
顧客が競合他社ではなく、その会社を選ぶ理由が「強み」。
その「強み」を生み出す源泉となっているのが「独自資源」です。
経営者は顧客に選んでもらうための「強み」を磨くことだけでなく、
その「強み」を生み出すための「独自資源」を育てることを意識しなければなりません。
特に人材や技術力、信頼できるパートナー企業などは、時間をかけて育てていくものだからです。
素材を料理するように、技術力も顧客が感じられるように調理する
このように技術力とは、強み(=顧客に訴求できるもの)ではなく、独自資源です。
ですから「当社の強みは技術力」と仰る経営者に対して、私は質問をするのです。
独自資源である技術力を、顧客が価値と感じる言葉に置き換える必要があるからです。
料理における素材で考えてみましょう。
どんなに良い素材であっても、そのまま食べることは、あまりありません。
実際には切ったり、煮たり焼いたり、あるいは塩をつけたり、何らかの加工をするでしょう。
そうやって顧客が美味しい(=価値がある)と感じていただける状態に変化させるのです。
技術力も同じです。
そのままでは顧客に価値を感じてもらえません(=買ってもらえません)。
顧客に美味しいと感じていただけるように加工が必要なのです。
「その技術力によって、どのように顧客に喜んでもらえていますか?」
「それ(=高い技術力)は、顧客にどのように活かされましたか?」
このような質問によって、その加工のお手伝いをしています。
顧客にとって使いやすく伝える
加工をするとき、気にしているのが、顧客にとってその技術力を使うイメージが沸くか?です。
- 自社サービスに興味を持ってもらうWebを作るとき
- スマホアプリで店舗に誘導するプロモーションを仕掛けたいとき
- 爆速のデータベースが欲しいとき
- システムに遠隔地への災害対策を施したいとき
- ITを触れない人でも扱えるPOSレジが欲しいとき
などなど、
- 誰に使ってもらうのか?(顧客像、利用者像)
- 何のために使うのか?(利用目的)
をイメージしていきます。
そういった先に、「○○だったら、あの会社だよね!」という風に、顧客に覚えてもらうのです。
ここまでお読みになれば、「我が社の強みは技術力です」ということは、
まだ顧客に何も伝えていないのに等しいことが、お分かり頂けるのではないでしょうか。
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【編集後記】
とある3日間のセミナー(というより道場)を申し込みました。
「精神と時の部屋 」状態になるので、ブログとメルマガをどうしようか悩み中です。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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