経営支援を仕事にしている私たちに、よく言われることの1つ。
「顧客を分散してリスクを減らしなさい」
最低で3社と契約すれば、急に1社と契約解除になっても大丈夫、
というお話しです。
社長が抱えているリスクと覚悟を知る
私たち経営支援者の話をいったん脇に置いて、
社長が抱えているリスクを考えてみましょう。
インキュベーターやベンチャーキャピタルが注目するようなスタートアップが
リスクを抱えていることは一目瞭然です。
まだ存在しない市場を作ろうとするのですから、
それが正しいのかどうか?は誰にも分かりません。
ただ、社長がリスクを抱えているのは、
そんな華々しいスタートアップだけではありません。
いわゆる普通の会社でも、その立ち上げにはリスクが発生しています。
ある街中に1件のパン屋さんを作る。
店舗を借りて、営業を始める。
営業開始後、社長が「本当にやりたいことは寿司屋だったかも」と思っても簡単には変えられません。
「この街じゃなくて、あっちの街が良かった」と思っても、店舗の場所も簡単には変えられません。
一歩踏み出した時点で、少なくとも自分の人生に大きな制約をかけています。
昨日お話しした社長も使命のために生きていました。
使命、つまり「自分の命をどう使うか?」を真剣に考えていたのです。
立ち上げ時期の社長は、たった1つの事業・商品に自分の人生を投下しています。
そこには、強い夢や希望と同時に、覚悟があります。
社長の覚悟と悩みを受け止めよう
私たち経営支援者は、この「覚悟」をちゃんと認識しているのでしょうか?
私たちは3社とか5社とか、あるいはもっと多くの会社と契約し、
1社に依存しない事業体制を作れるかもしれません。
(私も実際にそうしています)
数多くの企業を見ることで事例を蓄積することが、
コンサルタントに求められることでもあります。
すなわち、経営支援者の事業形態は、「分散」が中心となります。
一方で、多くの社長は1つの事業・商品に「集中」し、覚悟を決めています。
ここで意識に乖離が生まれているのではないか?と感じたのです。
私たちが「何社かあるうちの1社」くらいの感覚で仕事しているのと
同じ感覚を、社長にも押し付けていないでしょうか?
覚悟を決めていると言っても、たった1つに絞り込むことには、
常に勇気が求められます。
コンサルタントが、この覚悟や勇気を感じることなく、
「アドバイスしているのにやらない」などと愚痴を言うのは早計だと思うのです。
偉そうにアドバイスしたつもりになる前に、
社長が抱える矛盾・葛藤・対立・分離・・
こういった悩みを真正面から受け止められているのか?確認したいものです。
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【編集後記】
今日は毎月恒例の終日セミナーに参加です。
アタマに良い刺激を注入してきます。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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