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実務補習セミナー

今日はTAC渋谷校で実務補習に向けたセミナーを受講してきました。
以下、そのメモ書きです。出られなかった方は、ご参考まで~。
○実務補習の位置付け
平成12年度までの試験においては、現在の2次筆記試験の後の、3次「試験」の位置付けであった。実務補習は中小企業診断士に登録するための手段の1つであるが、最も効果的な手段である。「効果的」というのは、以下のような特徴があるため。
・経営全般の知識が問われる
一般的な診断実務(コンサル)は、チームではなく、1~2名程度でやることが多いため、そのコンサルタントが得意とする分野への診断になることが多い。
実務補習では全般的な診断が必要となる。
・チーム活動
通常5~6名のチームで活動することになり、他人・他業界の仕事の進め方や、他人が作成した報告書を見ることになり、滅多にない経験を積むことが出来る。
○申し込み
1月6日の口述試験発表後、すぐに申し込むこと。
今年は合格者の数が減っているので、すぐに満員にはならないと予想されるが、早いもの順なので。
○スケジュールの概要(重要なポイントを含めて)
・実務補習テキストや受講心得等に目を通す。
しかし、このテキストがTACテキスト等と比較すると、かなり分かり難いらしい・・・
・約1週間前に指導員からメールで連絡が来る。
フリーメール等を利用していて、スパムフィルタにかかる等で、メールに気づかない人が結構多い。1週間前にはメールが来るものと認識し、きちんと確認をすること。
また、メールを受領したら、返信をすること。なお、返信時に自己紹介をしておくのがおススメだそう。
このメール連絡時に、診断対象企業の業界だけを教えられる場合と、企業名まで教えられる場合がある。前者の場合は、診断2日前程度に企業名を教えられたりする。
後述する実務補習初日に実施する、対象企業の社長へのヒアリングが重要であるが、効果的にヒアリングを行うためには、事前準備をしっかりすることが大事である。ホームページ等で、対象企業の業界、事業内容、社長の理念等を把握し、ヒアリング項目を挙げていく。
事前準備の情報ソースはホームページが中心。対象企業とその業界(組合等がある場合も)について。本やJ-Netの施策事例集を使う余裕のある方はあまり居ない。
・初日
オリエンテーション後、班ごとに打ち合わせ等をして、企業訪問。
社長にヒアリングを実施。ここで企業の経営課題等を把握して、今後のやるべきことに落とし込んでいくため、前もってヒアリング項目を整理しておくことが大事。
役割分担、今後の進め方、方向性について協議。
・2日目
終日ミーティング。必要に応じて調査・分析。
この日に次の3日目までの約7日間、個々人でやるべきタスクを明確にするので、ここまでで成果が決まりかねない。意見を出し合って決めることが重要。
(誰が、何を、どこまでやるのか)
Word(後述)のルールや、連絡方法・ツール(Dropbox、メーリングリスト、Facebook等)もここで決める。
・3日目までの約7日間
ほとんどの方が仕事をやりつつ、業務後の夜の時間に、個々人に割り当てられた担当分のタスクを中心に実施する。しかし、他の役割の人との連携も忘れずに。
・3日目
各役割担当の内容を読み合わせ、相互チェック、全体調整。
ここで9割まで仕上げるつもりでやらないと、厳しい。
方向の摺合せも。
・4日目
調査票および報告書の最終チェック、印刷製本。
印刷に半日はかかるので、3日目までにやるべきことが終わっていないと、徹夜になりかねない。
・5日目
報告会の練習、報告会、診断協会へ報告書等提出。
報告会では専門用語は使わず、出来る限り分かり易い表現を使う。
(試験後なので、使いたくなる傾向があるが、それでは社長は分からない。)
随時、質問時間を挟み、双方でやりとり出来るなら、その方が良さそう。
※皆で集まったときは、そこでしか出来ない調整作業等を行うべき。
個別作業は平日の中日にやりきる。
○役割について
・1回はリーダーをやるべき
診断士は、全般的な視野を持って、税理士や会計士等の専門家と調整をすることもある仕事のため、ここでリーダーを経験しておくことは、今後のためにもなる。
・初回は自分の得意分野を担当すると良さそう
初回の実務補習では、不慣れなことも多いため、まずはチーム内で、各自が得意な部分を担当すると良い。
・3回目は、自分の苦手な分野にも敢えてチャレンジ
今しか出来ないことなので。
○報告書
各人、15~20ページの分量+参考資料をつけて、120~150ページ位が多い。
Wordで提出。各人が持っているWordのバージョンが異なると厄介。
(今年だったら、2007か2010でしょう…と)
2日目までにフォーマットや文書の規則を決めておかないと、後で個々人が作成したファイルを統合するときに、非常に時間をロスする。
以下の機能は必須で押さえておく。
 <Word>
 ・公正機能を公文書設定に
 ・スタイル、書式
 ・図表番号の自動挿入
 ・目次挿入
 <Excel>
 ・レーダーチャート
発表にプロジェクター、PowerPoint等は利用しない。
報告書(紙)で説明するだけで、時間一杯になる。
印刷代は、診断協会から\4,000支給されるが、大体\12,000位かかる。
交通費や飲食代など、自腹が結構多いが、15日分の実務補習で20万(実務補習代15万含む)は超えないでしょう。でも、それ以上の価値がある。
○持ち物
・ノートパソコン
 診断協会からの案内の持ち物リストで必須になっているので、持っていない人は買う。
・ボイスレコーダ
 ヒアリング時等、使っている人もいるそう。
・プリンタ
 キンコースなどで印刷するのが一般的だが、印刷後に修正に気付くことも多い。修正を素早く行うために、プリンタを持参する人も居たとか。
・名刺
 上述の通り、不要。
○その他
・診断対象企業
指導員が見つけてくる。一定の組織規模がある、財務諸表が提出できる、等の一定の条件をクリアする必要があるが、それ以外は指導員のセンスやコネ。
中小企業のみが対象であるため、大企業のコンサル等では、出来ない経験が積める。(大企業のコンサルは喜ぶそう)
・受講者の位置付け
個人の職業等、情報は診断対象企業には伝えない。名刺も渡さない。あくまでもチームとしての活動となる。例えば、診断対象企業の競合企業に勤める方が受講生になることもあり得るため。(当然ながら、守秘義務は確実に守る。)
・15日コースは3回とも同じメンバーで行われる。
そのため、他のメンバーとは長く続く人間関係が築かれることが多い。
(嫌な人が居たら、逆に厳しいことに・・・)
・2月を受講できない人は
試験終了から間があくまて、知識が落ちないようにする。
○心構え
診断対象企業は無理して時間を割いてくださるため、プロとしての高い意識を持ちつつ、学ばせて頂いているという意識を持つ。

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