私のキャリアを少しずつ辿っている「履歴書」シリーズ。
管理職になった私は、仕事が個人に大きく依存しすぎていることを心配します。
「技術職」から「サービス業」への転換
時代は、ビジネスに大きくITが浸透してきた時代でした。
ITが止まることは、ビジネスが止まることを意味します。
つまり今まで以上に品質管理が求められることになりました。
しかし、当時の周りを見渡してみると、品質の基準がそもそもないのです。
個々人の技術力は他社と比べて相当高いものがありました。
事実、他社の10年選手と比べても、私の会社の3年生が十分に戦えました。
個々のスキルは高いけれども、それに頼っていた組織の成熟度が低すぎる。
正にそのような状態でした。
組織を預る身としては、この状況に目をつぶるわけにはいきませんでした。
私のチームだけでなく、部・本部単位で改革をしていく必要がある。
単なるエンジニアではなく、高い技術という専門性を元にしたサービス業へ。
私の中ではそういう転換が起こっていました。
業務とスキルを標準化
そうして標準化のプロジェクトが動き出しました。
業務プロセスの整備。各プロセスでの成果物の整備。
標準的なプロジェクトの進め方や、その体制。
体制上、各メンバーに割り当てられる役割と、必要なスキルセット。
そういったものを社内各部と調整しながら、標準化を進めていきました。
社内の資格級(クラス・グレード)に見合ったスキルセットを定義し、
人事と協力しながら評価も明確な基準を作りました。
外資系企業なら当たり前の「job description」に当たるものでした。
今までは1人のエンジニアとして顧客と接してきただけだったので、
このときに初めて業務プロセスなどの全社視点で物事を考えることになりました。
業務標準化についてはITILを。
スキルの標準化については、ITSS(ITスキル標準)の本を読み漁りました。
そして自社の実情に合わせてカスタマイズを行ないました。
私が今、IT企業の人事育成などをご支援できるのは、このときの経験が役立っているのでしょう。
プロジェクトマネジメントを学び、実践する
さらにプロジェクトマネジメントを学びました。
PMI(米国プロジェクトマネジメント協会)のPMPという資格を勉強したのです。PMBOKが第3版の頃です。
公認セミナーを受けるなど、それなりに自己投資もしました。
ITILも簡単な資格ですが取得していたので、この頃は資格マニアなところがありました。
当時、私は自部門や自社を良くするために勝手に学んでいたのですが、
経営企画で同様にプロジェクトマネジメントの重要性に気付いたようで、
同じ資格を社費で取得する人が、同じタイミングで現れました。
その方と大型プロジェクトを一緒に推進し、学ぶだけでなく実践をしていったのです。
そこで得たノウハウを標準業務プロセスや成果物に反映させていき、
全社PMOを作る支援もしました。
元々、個々人のスキルは高い会社ですから、組織力が上がると、なお強くなりました。
実際、大型プロジェクトでも顧客に喜ばれることが多くなり、「自分が顧客や組織に貢献している」という満足感は上がったのです。
その一方で、技術を極めるために入った会社で、
ますます総合職っぽくなっていく自分との葛藤が強まっていくのでした。
過去の記事はこちらです。
学生〜新卒入社まで。
https://biz-it-base.com/?p=7778
新卒入社〜転職まで。
https://biz-it-base.com/?p=7780
転職後。
https://biz-it-base.com/?p=7802
初めての管理職。
https://biz-it-base.com/?p=7814
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【編集後記】
今日はとあるIT企業の社長から、たっぷりと話を聴いてきました。
やはり攻めている社長は、しっかり行動されていますね!
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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