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中小企業診断士と税理士のダブルライセンスの効果は?

中小企業診断士と税理士を両方持つことに効果はあるのか?
ひとりビジネスの実践者として、一意見を述べておきます。

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税理士が中小企業診断士を目指す場合

税理士は、多くの中小企業が唯一、必要とする士業です。
どんな会社であっても、毎年やってくる決算・税務からは逃れられないからです。
他の士業とのお付き合いはなくとも、税理士だけとは接点がある、
という中小企業は、非常に多いです。

そういう意味で、中小企業マーケットへの近さでは、最強の士業です。
ただ、だからと言って安泰かというと、決してそんなことはありません。

私の知る限り、経理の代行屋さんになっている場合がありますし、
会計・税務の領域から出られず、
社長から「右腕」ではなく「作業者」として見られてしまうことも多いようです。

せっかく中小企業に出会いやすい士業なのに、思ったように活躍できない。
その突破口として、会計・税務の領域から抜け出す武器を身につけたい。
そうやって診断士を目指す人は多いようです。

既に税理士を持っている方であれば、
診断士の1次試験「財務・会計」と2次試験「事例IV(財務の事例)」は、
試験慣れするための訓練をすれば、すぐに対応できるでしょう。

ここで安定した得点を取れるのは、圧倒的なアドバンテージです。
公認会計士や税理士が、比較的容易に診断士を取得する理由はここにあるでしょう。

とは言え、それでも残り科目の勉強には、それなりの時間が掛かります。
(特に前提知識が少ない場合)
経営支援の現場であまり使わない科目もあるでしょうから、
それに無駄な時間をかけるくらいなら、実践的な学びを通じて「実力」をつけてしまうのも手でしょう。

少なくとも診断士を獲得したからと言って、
税理士以上に中小企業マーケットに入りやすくなる、ということはありません。

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中小企業診断士が税理士を目指す場合

今度は逆に診断士が税理士を目指す場合です。
学習時間としては、こちらの方が確実に掛かるでしょう。

診断士の合格に必要な学習時間は平均で1,000時間程度と言われていますが、
税理士はその3倍・5倍(3,000〜5,000時間)掛かると言われています。
特に財務・会計が苦手な人、暗記が苦手な人にとっては、相当な鬼門となるはずです。

診断士が税理士を取って得られるメリットは、
上述した通り、中小企業マーケットへの入りやすさです。
ただし、中小企業には既存の税理士がいます。
(新人税理士が、新しい顧客獲得が難しい理由です)
その人から鞍替えしてもらうには、強い武器が必要です。

逆に言えば、既に会計・税務以外の武器がある人にとっては、
苦労して税理士の資格を取る意味は少なくなります。
勉強に使う時間を使って自分自身でマーケットを開拓した方が得られる成果は多いでしょう。

私はマーケティングやITという武器があるので、自分でマーケットを開拓しています。
税理士を取得しない理由は、そのためです。(そもそも取れませんが)

また上述したことと相反するようですが、
税理士が中小企業に近いと言っても、そのパワーも落ちてきています。

診断士でも工夫次第でいくらでも中小企業と出会えますから、
顧客を獲得するための資格勉強に、何1,000時間も使うのはお勧めしません。
同じ時間を使うなら、マーケティングに時間を使った方が、ビジネスの成果は上がります。
明確にやりたいことがあり、それを実現するために税理士資格が必要なら学習するようにしましょう。

どちらのケースも、大事なのは「資格をとって何をしたいか」です。
今の世の中、資格を取ったくらいで仕事が自動的に得られることはありません
弁護士や医者ですらそうなのですから、資格を神格化せず、現実を見つめて活用していきましょう。

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同じ士業でも、勉強方法が全く違う

さて、診断士と税理士では、適切な勉強方法が全く異なります。
税理士の勉強はしたことがありませんが、かつて受験予備校の中の人をやっていたので、その特徴は把握しています。

診断士に求められる勉強法は、一言で言えば全体把握です。
元々が特定分野を深く学ぶ資格ではなく、経営にまつわる事柄全般を身につける資格です。
ですから研究者のように掘り下げる勉強は向いておらず、極論言えば「だいたいこんな感じ」と言えることが大切です。

予備校の中の人をやっていて感じましたが、テキストの細かいミスに気づくような人(それは予備校としては品質アップになるので嬉しいのですが)は、必ずしも合格圏内には居ませんでした。
細かなことでいちいち学習が止まるので、診断士の勉強に最も大切なスピードと回転率が落ちてしまうからです。

一方の税理士は、計算を素早く行えるようにするための基礎訓練と、税法科目の暗記が中心の試験です。
計算が得意な人、暗記(理論)が得意な人に分かれるようですが、試験である以上、どちらも一定レベルまでは引き上げる必要があるでしょう。
個人的には、この暗記量が半端なく、今後は人工知能(AI)が台頭する世の中になることを考えると、全く受ける気にならない試験です。(昔から暗記が嫌いで理系に進み、その中でも最も覚えることが少ない物理を専攻したくらいですので)

このように同じ「士業」と言っても、全く試験の傾向が異なるのです。

繰り返しになりますが、既に一方を持っている人は、
「何のためにもう1つの資格が必要なのか?」を考えましょう。
どうしても取得しなければならない理由がなければ、
私はダブルライセンスはお勧めしていません。

(2018/9/2 更新)

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【編集後記】
どうも甘い食べ物が止まりません(汗)

今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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