「独立したい」と思ったとき、
その理由は何でしたか?
■
私の場合は、「全部自分でやりたい」という思いでした。
自分でサービスを企画して、自分で顧客を開拓し、提案して、
受注して、サービスを提供して、というように。
会社員だった頃、自分で予算すら決められないことに
大きなフラストレーションを抱えていたことを覚えています。
■
でも、実際に独立するとなると、そんな理想だけ言ってられません。
とにかくお金を稼いで生きていかなければならないからです。
私の場合は、家族が居て、ローンも抱えています。
(売上ではなく)収入レベルで、それなりのお金が必要でした。
取れる仕事は何でも取りました。
今ではポリシーに合わず、辞めた仕事がいくつもありますが、
独立直後は仕方ありませんでした。
■
おかげで自分に合う仕事も、合わない仕事も経験できました。
どうすれば仕事が取れるか、顧客を獲得できるのか、の訓練にもなりました。
だから、独立当初は崇高な目的などなく、
ただお金を追いかけても良いと思うのです。
私自身、今でもお金の心配はあります。
ひとりで働いている以上、心配がゼロになることはないのでしょう。
(病気になったり、事故に合うこともあるかもしれませんし)
ただ、多少なりともお金の心配が減ってきたとき、
「何で独立したんだっけ?」という原点に戻ったり、
あるいは、使命・ミッションとも言えるような、
より深いところに行き着いたりすると思うのです。
マズローの欲求段階説にも合いますね。
ですから、お金のことばかり考えてしまう自分を「卑しい」などと思わず、
まずはしっかり稼いで、それからミッションを決めれば良いと考えています。
ただ、お金100%ではなく、心のどこかに、自分の存在価値を考える
アンテナを立てておけば十分でしょう。
そうやって自分を認めようとしていたのは事実です。