コンサルティングをする上で、一番気にしているのは、
顧客が言う課題の奥底を読むことです。
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というのも、顧客が最初に言う課題の99%は、
真の課題ではありません。
私自身がコンサルを受けるときも、
今まで一度の例外もなく、真の課題を後から指摘されるか、
話していて、自分で気付くかです。
それだけ、最初に思い浮かんだ課題は、真の課題ではないのです。
考えてみれば当然なのですが、潜在意識に隠れている
課題は、自分ひとりの力で発見するのは大変です。
日頃考えている、表面的なことしか出て来ないんですね。
それにコンサルティングとは言え、コミュニケーションですから、
心のどこかで最初から重たいものを投げかけられないという、
心理的なブロックがかかっているのかもしれません。
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そんなわけで、コンサルの成否は、
真の課題探しにかかっていると感じています。
まずは話をしっかり聴いて、
顧客が話しやすい環境を作ること。
途中でさえぎったりせずに、最後まで聴くように
気をつけています。
また、うなづきながら話を聴くだけでなく、
時折、質問を投げかけるようにしています。
そうすることで、顧客が真の課題にたどり着くことを
サポートできます。
ここで大事なのが、先日ご紹介した、
コンサルティングの「型」を持つことです。
流れを作り、適切な質問を投げかける
仕組みをコンサルティングの中に埋め込むようにします。
これは量稽古が必要ですから、
私自身、まだまだ練習中です。
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ちなみに、最初に出てきた課題は、
真の課題に対するシグナルだと思っています。
何か課題を感じるということは、
その奥底に何かが眠っているということ。
だから、その奥底を探っていくのです。
悩み事が生まれるたびに「面倒だ」と思うのではなく、
「真の課題に取り組むチャンス」と考えられれば、
いち早く、次のフェーズにたどり着けそうですね。