知人より、「管理職を経験したことがないが、中小企業診断士として独立できるか?」という質問をいただきました。
知識は診断士試験で十分に得ている
まず知識面ですが、全く問題ないでしょう。
世の中の一般的な会社員と比べたら、診断士を取得している時点で、知識は十分にあります。
将来の顧客となる社長と比べても、問題ないです。
1次試験の科目でいうと、私は実務では「企業経営理論」、「財務・会計」、「運営管理」を多く使っているように思います。
顧客にはIT関連企業が多いので、「経営情報システム」も使っていると言えますが、この点は私や顧客の専門性でもあり、もっと深いことをやっています。
こう見ると、1次試験の主要科目は、やはり現場でも重要だということですね。
良くできた試験だということでしょう。
「企業経営理論」では戦略面はもちろん、売上を伸ばすためのマーケティング。特にWebマーケティングの知識は、一般常識レベルは必須だと感じています。(Webマーケティングは試験には出ませんが)
また、人事(組織)についての相談も多いです。
表面的ではなく、組織戦略と人事戦略を合わせる必要性など、経営視点からアドバイスができるのは診断士ならではだと思っています。
「財務・会計」では管理会計が望まれることが多いです。
部門別損益を出すとか、商品別・顧客別の損益を分析するとか、比較的単純なことであっても、中小企業ではできていないことも多々あるからです。
「運営管理」では、学んだ知識をそのまま問われるというよりは、考え方を使うことが多いです。
例えば、業務改善を求められたら、ECRSの法則を思い出してみるとか、業務プロセスのボトルネックを発見してラインバランシングするとか、製造業でなくても使える考え方です。
足りないのは「人」とのやりとり
診断士であれば知識は十分であると書きましたが、
一方で、足りないかもしれないと思うこともあります。
実際に部下とやりとりすることによって得られる「苦労」です。
- 目標を一緒に設定したり
- 評価をフィードバックしたり
- 悩みを聞いたり
- チームにおける役割を定義したり
- 仕事をする気がない人を鼓舞したり
- 一緒に作業したり
全てがうまくいったわけではないにせよ、そういうことで苦労した経験は、
独立後に社長と会話をしたときに、社長の気持ちを汲み取るのに活きている、と感じることがあります。
管理職であるかよりも、事実上のリーダーシップが大事
では、その「苦労」を知らないから、独立できないのか?というと、そんなことはありません。
逆に言えば、管理職であったとしても、それが「形だけ」だったら、意味がないのです。
役職を得て部下を持つことよりも、仕事をチームで進める際に、自分のポジションなりのリーダーシップを発揮することが大事だと思います。
そこで苦労した経験が、後に役立つと感じています。
顧客である社長の気持ちや苦労を感じることができれば良いわけです。
(私自身、もっと感じられるようにならないと思っています)
少なくとも私は社長になったことはありません。
そういう意味では、管理職になったことがあったとしても、それも仮想体験なのですから、
遠慮せず、気にせず、独立すれば良いでしょう。
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【編集後記】
朝から人間ドックに行ってきました。
しっかり食べているハズなのですが、大人になってからの
最軽量記録を更新してしまいました、、
これ以上、痩せなくて良いです。。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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