中小IT企業が、強みを伸ばすためにはどうすれば良いでしょうか?
今回は、私なりのアイデアを1つ書いてみました。
業務を知らないことを知る
現時点でも成果を上げている企業は、何らかの強みを持っています。
インフラに強い、スマホアプリの開発に強い、SalesForce上の開発に強いなど、特定技術分野に強いことがあります。
あるいは、マーケティングに強いとか、金融業務に強いというように、特定業務に強いこともあるでしょう。
私の知るかぎり、何らかの強みを持っている中小IT企業でも、多くは前者に属しているようです。
つまり、業務に強いというよりも、特定技術分野に強いのです。
(強みがあるということで、十分、誇れることです。)
技術に強い場合、逆に業務を知らないということが頻繁に起こります。
実際、現場の営業・エンジニアの方に確認してみましょう。
- 自社で案件を受注してから、売り上げが上がり、お金を回収するまでの業務フローはどうなっているのか?
- そして、その都度、どのようなデータが発生するのか?
- 勤怠はどのように管理され、給料や保険・年金とはどのように関連するのか?
おそらく、ほとんどの人が答えられないでしょう。
社長自身でも、即答できない場合があるかもしれません。
そう、自社の業務ですら、ほぼ理解できていないのです。
お客様の業務を理解できない理由が、少し分かったのではないでしょうか。
自社を最大の実験場とする
それでは、どうすれば業務を理解できるようになるでしょうか?
私は自社を最大の実験場にしたら良いのでは、と考えています。
多くの中小IT企業は、IT企業であるにも関わらず、自社のシステム化が遅れていることが多いのです。
- 案件管理は営業個々人に任せていませんか?
- 案件の管理と、受注以降の経理処理が、完全に切り離されていませんか?
- 入金の消し込みを、人海戦術に頼っていませんか?
- 勤怠管理をエクセルで行っていませんか?
- 給与、退職金などの計算もエクセルじゃありませんか?
中小企業は、特に人事・経理・総務などのバックオフィス系までは、手が回らず、
何とかエクセルで行ったり、手作業に委ねているケースが多いようです。
であるならば、これをせっかくの機会として、活かしてしまいましょう。
自社のシステム化を自ら行うのです。
プロジェクトを通じて、人材を育てよう
プロジェクトを立ち上げ、自社のシステム化をできる限り自ら行うようにします。
このシステム化を通じて、人材を育てるのです。
このプロジェクトに参加する方は、いつもの「作る側」だけでなく、「使う側」の視点・気持ちを持てるようになります。
このとき、必要に応じて専門家を頼りましょう。
例えば人事系のシステムを導入するのに、社会保険労務士のアドバイスを受けるなどです。
自社の担当者だけの意見では、現状を踏襲するだけになってしまいます。
それでは俗人的なオペレーションから改善することはできません。
業務改善ができないケースが多いので、専門家を活用することをお勧めします。
(専門家にツテがない、ということでしたら、私が紹介することもできます)
こうして、プロジェクトに専門家が参加することで、他のメンバーも業務を学ぶことができます。
そのシステムを作る目的で業務の説明を受けますので、理解が飛躍的に進むでしょう。
システムが出来上がる頃には、メンバーはその業務については理解しています。
業務の理解ができている営業・エンジニアが増えれば、他社とは、かなりの差別化になります。
オマケに、一般的にはバックオフィス系のシステム化が遅れている中小企業において、
他社と差をつけることにもなるでしょう。
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【編集後記】
今回のテーマは、もう少し掘り下げてみたいな、と思っています。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!