こんにちは、渋屋です。
今日はマイクロソフトにおけるWindowsの位置付けについてです。
Windowsと言えば、パソコンにもサーバにも使われるOSであり、言うまでもなく、マイクロソフトの主力製品です。
クラウドサービスは「Microsoft Azure」に
マイクロソフトは3月25日、同社のクラウドサービスである「Windows Azure」の名称を、「Microsoft Azure」に変更すると発表しました。4月3日より、新名称が利用されるようです。
「Windows Azure」がリリースされた当初、マイクロソフトの狙いは、ユーザサイド(オンプレミス)で稼動する「Windows Server」と同様の環境をパブリック環境であるクラウドでも提供することでした。
その後、仮想マシン上でLinuxを利用できるようにし、JavaやPython、PHPなどWindowsに特化していない開発ツールも利用できるようになりました。
既に「Windows Azure」はWindowsに特化したクラウドサービスではなく、クラスプラットフォームなクラウドになってきているのです。
Office製品がiPadでも利用可能に
次に、3月27日、iPad向けに「Office」を提供すると発表しました。
iPad向けの「Office」は、iPadがリリースされた頃から要望が強かったのですが、マイクロソフトはWindows環境での「Office」を優先して、対応してきませんでした。
今回の発表で、「Windows環境優先」の姿勢を変えたことが分かります。
Office製品をiOSなどの幅広いプラットフォームで利用してもらうことの方が、Windows限定のプラットフォームで囲い込むよりも、マイクロソフト全体にとってメリットがあると判断したのでしょう。
この「Office for iPad」は、「Office365」(「Office」のクラウドサービス)の一部です。単なるiPadアプリではなく、クラウドと連携するアプリなのです。
マイクロソフトは「Office」の利用をアプリからクラウドへ移行させようとする意図があるのかもしれません。
例えば「Office for iPad」を利用し、Word文書を作成したとします。 ファイルは「Office365」にある「OneDrive(旧SkyDrive)」に保存されます。
そのファイルをWindowsパソコンから利用するには、OneDriveにアクセスすることになります。今までWindows環境でOffice365を使っていなくとも、自然とクラウドを利用することになるのです。
WindowsというOSの位置付け
「Windows Server」クラウドであった「Windows Azure」がクラスプラットフォームである「Microsoft Azure」に変わり、Windows上で動くアプリだった「Office」がiPadでも利用できるようになりました。
マイクロソフトにとって、「Windows」というOSの位置付けが変わってきたのは、間違いないことでしょう。
90年代、世界で動くアプリケーションの90%以上は、「Windows」上で動いていました。
それが、2012年、「Windows」上で動くアプリケーションの割合は50%を下回ったのです。
マイクロソフトにとっても、iOS、Mac OS、Androidなど、様々なプラットフォームがあることを前提に戦略を描く必要が出てきました。
1人のユーザとしても、マイクロソフトの戦略的な対応を好意的に受け止めたいと思います。
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【編集後記】
昨日はITの師匠にお会いし、様々な教えを頂きました。
50歳を超えて、フルマラソンがサブ3.5だということも発覚し、ITだけでなく刺激を頂きました。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!