日経コンピュータ(2019.1.10版)の特集が『大予測 2020年』でした。
注目の技術などが紹介されています。
この記事は、コンピュータ(IT)に関わる人に向けて書かれていますが、
私はスモールビジネスのIT活用を推進する立場で、今年、注目しておきたい技術をご紹介します。
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この記事の主な対象者は、スモールビジネスの経営者やIT担当者です。
システム開発をするような専門家ではなく、あくまでも中小企業でITを活用する側の方を想定して書いています。
したがって、新技術をひたすら追いかけるようなスタンスではなく、
リアルな中小企業で「使われる」ことを前提に注目技術(サービス)を選んでいます。
もっと利用されて欲しい、成熟技術・サービス
はじめに、既に利用価値が高く、利用すれば効果が出やすい技術(サービス)をご紹介します。
Web会議システム
Web会議システムは、パソコンやスマートフォンで会議をするためのサービスです。
より柔軟な働き方をするためには、場所にとらわれずにコミュニケーションできることが必要です。
以前は大企業でしか利用できないような設備投資が必要でした。
今はパソコンやスマホがあれば十分です。
代表的なのがZoom。
価格は年間払いで149.90ドル。月々で見ると1,300〜1,400円くらいです。
ビジネスチャット
チャットはメールよりも手軽に、スマホやパソコンでコミュニケーションするツールです。
ビジネスではSlackやChatworkが有名ですが、個人ではLINEを使っている方が多いでしょう。
(ビジネス版のLINE WORKSもあります)
基本的な使い方なら、どれも無料で、機能に応じて料金がかかっていきます。
テレワーク・モバイルワークをするには、Web会議システム・チャットは必須のツールと言って良いでしょう。
「通勤」という精神的・肉体的・時間的な負担を従業員に強いる働き方から、卒業したいですね。
CRM(顧客関係管理:Customer Relationship Management)
顧客情報の重要性はますます高まっています。
新規顧客を獲得するにも、顧客との長い関係性が構築するにも、顧客情報の活用が重要です。
既に終わった案件については会計ソフトで管理できているにも関わらず、
事業の将来を決める顧客・案件情報については、管理できていない。
それが多くの日本企業の実態です。
特に中小企業には、利用できる良いツールが存在しませんでした。
顧客・案件情報を管理するCRM/SFAと言われるツールは、数年前までは高価なものばかりだったのです。
(私の前職では、大手CRMツールに、営業1人当たり、月々2万円かかっていました。)
結果的にスモールビジネスでは、顧客・案件情報は、Excelなどの表計算ソフトで管理されていました。
しかし、何らかの分析をしたり、マーケティング上の施策を取ろうとすると、手作業が大変なのです。
近年、やっと中小企業でも利用できるCRMが出てきました。
個人的にその代表例だと思っているのが、「Zoho CRM」です。
プロフェッショナルで月額2,400円、エンタープライズで月額4,200円。
CRM以外のアプリケーションを含んだパッケージもあります。
ちなみにフリーランスの私も利用しています。
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2019年、浸透することを期待する技術
次に、今年大きく伸びて欲しい、比較的新しい技術・サービスを紹介します。
キャッシュレス
小さな店舗などでも導入が期待されているキャッシュレス。
現金の管理には余計な手間が発生しますし、キャッシュレスを望む消費者も増えてきています。
クレジットカード・電子マネー・QRコード決済など、様々な方式がありますので、
お客様のニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。
私自身、今年はお客様にキャッシュレスの導入支援をすることが増えそうです。
現時点で2件、導入支援が決まっています。
RPA(ソフトウェアロボットによる自動化:Robotic Process Automation)
昨年当たりから、RPAの導入が進んでいます。
超ざっくり言えば、パソコンに人間の操作を覚えさせて、自動でやってもらうようにするものです。
私はRPAは「つなぎの技術」だと認識しています。
本来、自動化するならシステム側で対応すれば良いのです。
しかし、古いシステムを簡単に置き換えられないなど、すぐには対応できないことが多いこともあります。
そのようなとき、RPAで対応するのです。
つまりずっと使うものではありません。
使い方に気をつけたい技術です。
AI OCR(人工知能を組み込んだ光学式文字認識)
手書きの伝票は、なかなかなくなりません。
紙での原本を残しておくことが定められていたり、複写式用紙が業務に組み込まれていたり。
製造業では、現場の作業者の手が汚れてしまうので、パソコンやスマホが使えない、ということもあります。
あるいは利用者がパソコンを使えなくて、手書きを止められないということもあるでしょう。
そのようなときに役立つのがAI OCRです。
手で書いたものを、自動的にデータ化してくれます。
上述のRPAと合わせて利用されることが多いのです。
LPWA(IoTで利用する機器側のネットワーク:Low Power, Wide Area)
IoTを実現するためには、機器をネットワークにつなげなければなりません。
機器側のネットワークとして、WiFiだけでなく、LPWAを活用することになります。
消費電力・通信する距離・必要な帯域によって、適切なネットワーク規格を選びましょう。
IoTの浸透と共に、LPWAの事例も増えていくのが今年かな、と思っています。
その他、詳細は省きますが、昨年に引き続き以下の技術は追いかけたいです。
- AI(人工知能)
- ブロックチェーン
- VR/AR/MR
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今年は様子だけ見ておきたい技術
スモールビジネスには、すぐには関係ないけれど、動向は追いかけておきたい技術。
その筆頭は「量子コンピューター」です。
計算機が少しずつ進化して、計算以外に様々なことができるようになり、今のコンピューターがあります。
量子コンピューターの現状は、極端に言えば、当時の計算機のような状態です。
しかし、少しずつできることが広がっていくでしょう。
最後にオマケとなりますが、日経コンピュータの特集には
「インプランタブル機器」という技術が紹介されていました。
初めて目にした単語です。
「インプラント+able(できる)」ということで、ウエラブルの先をいく埋め込み型の機器です。
ざっくり言えば、人間のサイボーグ化に向けての一歩、ということでしょう。
昨年末、血管を回遊するナノボット(ナノマシン)の研究施設を見学してきましたが、
身体にコンピュータが埋め込まれることも、そう遠くない未来なのでしょう。
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