世の中、次々と新しく便利なクラウドサービスが生まれています。
これらを活用して成果を上げる組織と、使えずに失敗する組織があります。
この違いはどこから生まれるのでしょうか?
私が見る、典型的な3つのパターンをご紹介します。
無駄な要件を盛り込みすぎる
「うちの業務は特殊なんです」
これ、ITに関わっている人だと、常に言われる言葉です 笑
皆、自分の会社や業界は特殊だと思っています。
だからなかなかクラウドのようなシステムを使えないのだ、と主張されているのです。
でも、こう言っては何ですが、そんなに特殊な業務を見たことはありません。
もしその業務が、本当に特殊で、しかも自社の強みの源泉であるなら、
当然、誰かがつくったシステムが合うはずがありません。
自社の中核技術、つまりコアコンピタンスなのだとしたら、
それをシステム化するときには、自社で開発する必要があるでしょう。
ただ一般的に、そういうケースは極めて稀です。
実際は、現在の仕事のやり方を変えたくない。それだけです。
紙伝票に書いているなら、そのまま書き続けたいし、
様式が変わったら面倒くさいし、
今まで通りの見た目のままにして欲しいし。
そういう変化を拒む感情が、システムへの要件を、どんどん詳細化していきます。
しかし、クラウドというのは、既にできあがっているソフトウェアです。
(特にSaaSと呼ばれるものは)
それは、昔で言うパッケージソフトと変わりません。
変えられるのは、あくまでも設定変更の範囲内だけです。
にも関わらず、システムを既存の業務に強引に合わせようとする。
そして、実現できずに、あるいは実現するのに膨大なコスト(お金・時間)が掛かってしまい、
失敗してしまうのです。
クラウドを使うのであれば、コアコンピタンス以外は、クラウド側に業務を合わせる。
それによって業務を効率化させる。
クラウドを業務に合わせるのではありません。
その基本を知っておくことが大切です。
クラウドを入れることが目的化する
2つ目のパターンは、クラウドを使うこと自体が目的化することです。
頑張って色んな商品・サービスを比較して、良いものを決めて、導入する。
データも入れて使い始めて、「さぁ、これからだ!」というときに活動が失速していくのです。
クラウドに限らず、システム・ツールを使うのは、何らかの成果を得るためです。
つまり大切なのは、導入前よりもむしろ導入後で、
ちゃんと活用して、成果を上げることです。
導入した途端に失速していくパターンに多いのは、売る側のベンダーが煽ってきたとき。
色んな夢を語って(外資系ベンダーに多い)、とにかく買わせて、導入する。
ベンダー側は売ることがゴールですから(高い視座で、導入後に力を入れているベンダーも、もちろんありますが)、
導入した途端に、トーンが下がっていきます。
今までは質問にも早急に答えてくれたし、様々な提案をしてくれました。
なのに、導入された途端に、波が引いていくように、営業からは連絡がなくなってしまいます。
そんなことにならないように、
- クラウドを利用する、本来の目的は何か?
- 導入前と、導入後で何が変わるのか?
これを関係者が全員で把握しておく必要があります。
考えすぎて動きが止まる
クラウドの良いところは、簡単に試せることです。
多くのクラウドサービスが一定の無償利用期間を設けていますので、
そこで簡単なテストを行うことができます。
かつて、自社でサーバーを買って動かすしか選択肢がなかった時代と比べると、
随分便利になったものです。
にも関わらず、クラウドの利点であるテストすら行わないまま、
内容の薄いミーティングが繰り返されるケースを良く見ます。
「四の五の言わずに、さっさと使ってみれば良いじゃん」と思ったり、言ったりするのですが・・
分からないものを議論し続けるよりも、使ってみて、
その後から議論する方が、確実に前に進みます。
まとめますと・・
- 自社のコアコンピタンス以外は、業務をクラウドに合わせる
- 導入のBefore/After、つまり目的を関係者全員で共有する
- 余計なことを考えすぎずに、さっさとテストしてみる
この3点を守れるだけで、クラウドの導入・活用の成功確率は、間違いなく上がるでしょう。
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【編集後記】
朝、息子と上り坂ダッシュ。
まだまだ負けませんよ〜笑
その後、今日は進めておきたいことがあったので、トレーニングよりも仕事を優先。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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