昨日、「私は何者なのか?」について書きました。
このなかで、経営者の「安心」と「希望」について触れました。
今日はこの話を、もう少し続けたいと思います。
まずは生き残ること
起業直後は、とにもかくにも生き残ることが最優先です。
キャッシュが底をついてしまったら、生き残ることはできません。
ですから、まずは目の前の案件を獲得すること。
銀行から融資を受けたり、補助金・助成金を獲得するなどして、
キャッシュをつなぐこともあるかもしれません。
従業員を雇うようになると、その不安はますます増していきます。
自分のみならず、従業員ならびにその家族の生活が自分にかかっているということが、
良くも悪くもプレッシャーになるでしょう。
常に銀行残高が心配です。
ある程度の固定客がついたり、定常的に売上が安定してくると、少しは安心できるかもしれません。
ただ、実力や仕組みで売上を上げているわけではなく、
「運が良かった」程度の状態なので、不安が減ることはありません。
とにもかくにも生き残ることで精一杯なのです。
売れる仕組みを持てること
もう少し安心を得ようとするならば、「売れる仕組み」「売れ続ける仕組み」が必要です。
偶然に良い案件が降ってくるのでなく、優秀な営業が一人で数字を稼ぐのでもなく、
会社として「売れ続ける仕組み」ができると、初めてお金の心配から、少し解放されます。
(もちろん不安をゼロにすることはできないのでしょうが)
仕組みができるということは再現性があるということです。
組織として売上をつくっていくことができるようになりますから、
創業社長や、一部の優秀な営業が頑張り続ける必要はなくなるのです。
多くの会社は、この売れ続ける仕組みを持っていません。
新規顧客を獲得する方法、既存顧客と長くお付き合いし続ける方法、
これらが人の感覚に委ねられており、再現性のある科学的な方法になっていないからです。
もっと言えば、社歴の長い会社などには、数少ない固定客に支えてもらっているだけの会社が多いもの。
そのうち1社からの取引が停止した途端、存続の危機に陥ってしまうのです。
既存顧客からなんとなく依頼されてくる案件があり、なんとなく売上が上がり続けている。
しかし、その顧客との関係性が切れてしまったら果たしてどうすれば良いのだろうか?
今は案件が多く忙しいから良いものの、
心のどこかで「今、対策を打たなければ大変なことになる」と感じている社長も多いのです。
ですから、「売れる・売れ続ける仕組み」をつくることは、
経営者が安心するために、最初に取り組むことだと考えています。
融資や補助金の獲得も大事ですが、キャッシュが底をつくことの根本対策には、なっていません。
(仕組みが整った会社にとっては、レバレッジを利かせる意味があるのですが)
事業を任せられる人材が育つこと
もう少し中長期の視点に立つと、「売れ続ける仕組み」が整うだけでは、安心できません。
その仕組みをつくったのが社長だったりすると、
時間の経過とともに、その仕組みがまわらなくなってしまうかもしれないからです。
ですから、仕組みの改善を任せられる人材を育てること。
つまり、事業を任せられる人材が必要なのです。
創業社長は、いつまでも社長で居続けるわけではありません。
年齢とともに引退することがあります。
「起業・創業」が好きな社長の場合は、会社が成長期に入った途端、次の「起業・創業」に興味がシフトします。
あるいは、次の夢を叶えるために引退することもあるでしょう。
何れにしても、いつまでも創業社長が会社の全てを担うことはできず、
自分が全てを仕切っているうちは、心からの安心はできません。
売れる仕組みがまわるようになり、キャッシュの不安がなくなること。
そして、事業を任せられる後継者が育つこと。
これらが満たされて、初めて安心ができるのではないか、と思うのです。
「財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり。されど、財なさずんば事業保ち難く、事業なくんば人育ち難し」
と言われるようです。
めちゃめちゃ本質を捉えた一文だな・・と。
そして、やはり最後はやっぱり人なのですね。
私のやっていることも、応援する会社に対して、
- まずはお金を残し、
- そして事業を残し、
- さらに人を残す
お手伝いなのかもしれない、と考えました。
まだまだそこまで踏み込めきれていませんので、私自身がもっと成長したいものです。
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【編集後記】
昨日・一昨日に比べて寒いですね。。
今週末も外にバイクを乗りに行きたいのですが・・
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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