近所のフィットネスジムが、どんどん「劣化」していっています。
「今は良いけど、後々に衰退していくパターン」ではないかと危惧しているのです。
目の前の売上に迎合するフィットネスジム
近所のジムが、改装を終え、プログラムも全面的に変わりました。
その結果、妻は残念がっています。
私も日頃からプログラムに出ていたら、残念だったでしょう。
(今は基本、泳ぎに行っているだけなので)
プログラムの変更内容が、明らかに高齢者ターゲットになっているからです。
そのため平易な(運動強度が低い)プログラムが多すぎて、つまらないのです。
おそらく、以前から通い続けているメンバーの多くはそう感じているのでしょう。
高齢者ターゲットのプログラムに変わっている理由は明らかです。
団塊の世代が大量に引退しているので、その方々が入会することを狙っているのでしょう。
また、最近入会してきた高齢者からの要望が多いのかもしれません。
このプログラム変更は、一見、正しい戦略に見えます。
しかし私は、「目の前の売上欲しさに駆られた稚拙な戦略」に感じてしまいます。
ビジネスの基本は、優良顧客を育てること
これが新規オープンしたジムだったら、良いと思うのです。
最初から高齢者をターゲットとして設備をつくり、
「健康寿命を伸ばしましょうね〜」「ご近所の方と仲良くなりましょう〜」と。
ただ、既に長年営業しているジムが、これをやるのは疑問です。
当然のことながら、ずっと前から通い続けている顧客が存在するからです。
そういう顧客はジムにとって、優良顧客のはず。
ビジネスの基本は優良顧客を育てることです。
既に5年、10年通っている顧客であれば、今後も通ってくれる可能性が高いもの。
であるなら、そういう顧客がより喜んでくれる、サービスを提供すべきなのです。
あるいは、もう少しで優良顧客になりそうな顧客を、優良顧客に引き上げるサービスが必要でしょう。
顧客生涯価値(LTV)を意識した経営を
にも関わらず、これまでジムを利用してこなかった高齢者をターゲットにプログラムを一新する。
既に存在する優良顧客を無視して、目の前の売上を取りに行く戦略なので、「稚拙」と思うのです。
これで今までの優良顧客が一気に減ってしまったら・・と思うと、ゾッとします。
最近入ったばかりの会員は、そもそも長続きするかは未知数です。
それに運動に慣れてきたら、他のジムに行ってしまう可能性も考えられます。
それに高齢者よりも、今の優良顧客の方が平均寿命が長いですから、
死ぬまで通い続けてくれたとしても、今の優良顧客の方が長く通ってくれるのです。
顧客生涯価値(LTV:Life Time Value)という考え方があります。
1人の顧客が生涯にわたって、その企業にもたらしてくれる価値の合計です。
- 今の優良顧客とより強い関係性を構築していく
- 準優良顧客を優良顧客になるようにする
そういう経営がLTVを高めてくれます。
だからこそ、ビジネスの基本は優良顧客を育てること、と言えるのです。
逆に一過性の顧客ばかりを狙うと、LTVは下がります。
そして、常に新規顧客の獲得に追われるので、組織は疲弊し、利益も残らない経営となるのです。
ちゃんと既存顧客の分析をした結果、高齢者シフト(戦略の変更)をするのは良いでしょう。
しかし、もし単に目の前の売上にとらわれての戦略変更であれば、ちょっと危険です。
ジムに限らず、他の業種でも同じことが言えます。
優良顧客を本当に大切にしているか?確認してみましょう。
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【編集後記】
昨日はトライアスロンチーム「ポセイ丼」のキックオフでした。
新メンバーを迎えつつ、今年参加が決まっている横浜・五島・徳之島に向けて
決意を新たにしました。
飲みすぎて帰るのが大変でしたが・・(猛省)
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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