経営者には、攻めが得意な人と、守りが得意な人がいます。
私自身は攻めが好き(得意とは言えませんが・・)な一方、ついつい守りを疎かにしてしまいがちです。
創業社長には、攻めが得意な人が多いです。
一方、士業には守りが得意だけれども攻められない、という例が多いように感じています。
企業をしっかりと継続して運営するには、攻めと守りのバランスが必要です。
攻めるためには基礎体力が必要
私の経験上ですが、攻めが得意な経営者は勘で動く人が多いように思います。
何らかのデータに基いて攻めるのではなく、いきなり「ここが攻めどきだ!」と突っ込んでいくのです。
新商品・サービスをリリースするときも、イベントを開催するときも、投資を行うときも、あるいは社員を採用するときも。
傍から見ると「えっ!?今ですか?」という感じで始めてしまいます。
おそらく、社員はもっとビックリしていることでしょう。
「また社長が・・」という呆れた声も聴こえてきそうです。
勘はただの当てずっぽうと思われがちです。
しかし、人間が過去から学んできたことを照会しつつ、本能的に判断されたものです。
実はちゃんと過去の経験というデータを活かしているのです。
(余談ですが、この能力は人工知能には当面、追いつかれない人間の能力だそうです)
ですから、致命傷を受けなければ、勘で突っ込んでいくことに問題はありません。
ただ、やみくもに攻めに行くだけでは、あまりに危険です。
過去の経験というデータがなければ、勘はただの無謀にすぎません。
経営者として様々な経験を積み重ねること。つまり基礎体力が必要なのです。
守りにはデータが効く
士業に守りが多いのは、データ分析が効くからではないでしょうか。
数字の読み方は勉強している人が多いですので。
- 新商品・サービスの広告費はどこまでかけられるか
- あと何年で借金を返済できるか
- あと何人雇っても良いか
こういうことは、会社の数字を分析すれば、ある程度は答えが見えてきます。
また、国が公開しているデータなどから、業界平均値との乖離なども把握できます。
勘で社員を雇ってしまい、あとから固定費の急増に気づいても、その固定費を削減することは簡単ではありません。
やみくもに組織規模を大きくしたり、多額のお金を借りてしまって後から後悔するよりも、その前にしっかりとデータで判断できるようにしたいものです。
この点、創業社長には苦手な方が多いと感じます。
攻めの方が楽しいので、ついついそちらに惹かれてしまうのでしょう。
攻めと守りを統合する
事業を成長させるのであれば、攻めは欠かせません。
その一方で、足元をすくわれないために、守りも欠かせません。
長く続く経営を目指すのであれば、攻めと守りを両立させる必要があるのです。
一人で攻めと守りを良質できるのであれば良いですが、一般的には難しいことです。
お互いを補完できる人と組んで、組織として両立を目指しましょう。
攻めに偏った経営者であれば、守りが得意な士業に補佐をしてもらいます。
そのとき補佐の士業にとって気をつけるべきは、攻めに強い経営者を縛り付けるのではなく、「攻めるために守る」ことです。
攻めるリスクを数字で示すなどして、勘による判断を補足したり、ときには致命傷を負わないようにブレーキを踏みましょう。
守りが得意な経営者であれば、リスクを減らして確実に攻めるのが良いでしょう。
勘で攻めるのではなく、データを活用して攻めたり、攻めるための仕組みをつくり上げることです。
士業やコンサルタントに、私がマーケティングの仕組みをお伝えするのは、このためです。
得意なことを活かして、苦手なことを組織として補う。
経営の基本とも言えますが、攻めと守りについても同じことが言えます。
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【編集後記】
先週は出張だったり、そもそも調整の週だったのでトレーニングが少なめでした。
今週からまた負荷を上げていく週になるので、上手くやらねば。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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