IT(情報通信)業界は、一般的に他の産業と比べると研究開発費が多い産業とされています。
情報通信産業における研究開発費の実態
平成27年度の情報通信白書によると、研究費の総額の約7割を占める企業の研究費は、12兆6,920億円となっています。
また、企業の研究費のうち、情報通信産業の研究費は3兆8,078億円(30.0%)を占めています。
しかしながら、これまで私が支援した中小企業において、研究開発費をそれなりに計上している企業に出会ったことは稀です。
大企業と比べると、中小企業の研究開発費は1割程度という情報もありますから、上記金額の大半は大企業です。
また、少し古い情報ですが、中小企業白書(平成21年版)によると、
情報通信業のうち、研究開発費を計上しているのは6.9%ですから、滅多に出会わないのも当然でしょう。
裏を返せば、ほとんどの企業は研究開発を行えていないのが実情です。
ちなみに研究は事実や心理の追究です。
それが直接的に商品になるわけではありませんし、したがって売上・利益につながるものでもありません。
開発は、新しい技術を実用化(商品化)することです。
あくまでも私の感覚ですが、日本の中小企業(情報通信)で研究が出来ている企業は極めて少ないのではないでしょうか。
研究開発費を計上している企業でも、その多くは商品・サービス開発のための費用だと感じています。
なお、もう1点、私の感覚を付け加えると、研究開発費に計上はしていなくとも、エンジニアを中心に何らかの教育を実施している企業は多いようです。
中小企業にも基礎技術の進化と、商品開発手法を知る場が必要
上述の通り、大企業はそれなりに研究開発費を積んで、世の中の変化を捉える体制が整っています。
私が会社員時代に勤めていた会社もアメリカに法人を持ち、スタートアップや技術の動向を調査する社員を送り込んでいました。
(だからと言って、スムーズに新商品をリリースできるのか?は別問題ですが)
またIT業界にはトレンドの変化を伝えてくれるリサーチ会社が多々あります。
ガートナーやIDCなどが有名どころでしょうか。
大企業はこれらの会社から有益な情報を得て、さらに情報武装しています。
一方で、中小企業は自前でそんな体制を整えるゆとりがありません。
ごく一部の企業を除き、大半の企業には基礎技術の進化や、それに伴うビジネスモデルの変化、
さらには商品開発をするための方法を知るための場がないのが実情ではないでしょうか。
リサーチ会社のレポートを購入するのも、(金額的に)ハードルが高いです。
結局、社長が個人の人脈を活かして、新しい情報を集められていれば良い方なのです。
情報さえ入れば、中小企業の方が強い
このように中小企業は情報に飢えているのが実情です。
ですから、上手く情報を入手できる場があると、やる気のある中小企業は一気に変わります。
大企業と比べて、やることが決まった後の実行力は中小企業の方が上だからです。
中小企業が大企業と比べて優位なことは、意思決定が素早いことです。
大企業が些細なことを決めるのに半年・1年かかるところを、
社長が5分で決める、というのは特別なことではありません。
それくらい、大企業の意思決定は遅いとも言えます。
話が逸れましたが、ちゃんと情報を入手できる場を提供できたら面白いな、と考えています。
どうやったら、そういう仕組が作れるのか?を仲間と検討中です。
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【編集後記】
この記事、カフェで書いていますが、就活中の学生(男女)が
ワイワイとお互いの苦労を話しています。
かわいいですね〜(^_^;
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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