小さなチーム、あるいは個人で働いていると、「顧客に会う」のは日常の出来事です。
しかし、ネットを通じたビジネスをしていたり、大きな組織で働いていると、「滅多に顧客に会えない」という事態が発生してきます。
今回は顧客と会えないことによって発生するリスクを挙げてみました。
マーケット感覚を失うリスク
「滅多に顧客に会えない」事態に、私は数年置かれたことがあります。
最初は一人のITエンジニアから、ITエンジニアチームのマネージャになったときです。
一人のエンジニアとして、現場でシステムを提案し、設計・構築、あるいはトラブル対応までしていた頃、
自社内にいることよりも、顧客先にいる時間の方が長かったと思います。
当時はまだオフィスセキュリティも甘かったので、私のような外部の人間に対しても
座席を用意してくれたりして、顧客のオフィスに当たり前のように居ました。
顧客の社員食堂で、普通にお昼を一緒に食べていましたから(笑)
それがマネージャとなり、プロジェクトに対するメンバーのアサインや、
トラブルの相談対応、社内調整が主な仕事となり、社外に出ることが極端に減りました。
それから、企画・マーケティング部門に異動してからです。
たまに営業同行して、客先に行くことはありますが、
立場上、顧客との出会いは、ほとんどが1回切りでした。
顧客と深い関係を構築するには、私の努力不足もあり、ほぼ不可能でした。
しかし、顧客の声を聴く時間が減るにつれて、自分が「何を軸に活動しているのか?」が分からなくなってきました。
それまでは、「顧客のこの人を昇進させよう」というような行動指針があったのですが、それを失ったのです。
机上の空論を生むリスク
そして行動指針がなくなると、机上の空論に走るしかなくなってしまいます。
「これから世の中はこっちに向かうハズだ」
「顧客はこういうことに悩んでいるハズ」
など、全てが「ハズ」になってしまったのです。
確かにマクロな視点で見れば、ほぼ確実に起こることは分かります。
人口が減り、労働人口が減っていくことは予測ではありますが、
出生数が急に増えたりすることはないでしょうし、移民の受け入れも遅々としていますから、ほぼ確実に起こる未来です。
その一方で、目の前の顧客に対して価値を提供できるのは、その顧客の声を聴いた人だけです。
顧客の声を聴くことが減ってしまった私にできたのは、全てを仮定とすることだけでした。
ただ、根拠のない仮定は、やはり机上の空論にすぎませんでした。
野次馬に振りまわされるリスク
このように、顧客の声を失い、マーケット感覚を失うと、行動指針を失います。
もう1つ問題なのは、このように行動指針がなくなると、周囲の野次馬に振りまわされることです。
それは役員とか上司というラベルの貼られた野次馬かもしれません。
自分に行動指針があれば、誰に何を言われてもブレないと思いますが、
指針を失ったときに、こういう厄介なラベルを貼られた人たちの意見をもらうと、
それに従わざるを得なくなってしまいます。
実際、自分の感覚的には「これ違うぞ」という指示をされているのですが、
自分のなかに指針がないため、意見することができず、
渋々、意見を取り入れたことが度々ありました。
こうして社内都合に振り回されると、顧客視点に立った提案はできなくなります。
それは自分の市場価値が落ちていくことを示しています。
「どれだけ顧客に会っているか?」
常に自問したいことです。
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【編集後記】
週末の新宿ハーフマラソンに向けて走りたいのですが、
このところ平日は全く走れていません。走りたいです。
(たまに家でバイクのトレーニングはするのですが。今週はそれもゼロ。)
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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