おはようございます。渋屋です。
「納品のない受託開発モデル」という、面白いニュースがITProに掲載されました。(こちら)
■既存SIモデルをぶち壊せ
この記事で紹介されているソニックガーデンの倉貫代表取締役社長 CEOは、このように言い切っています。
そもそもシステム開発に要件定義が必要、というのは、ITベンダーの理屈でしかありません。ユーザー企業から、要件定義以上の仕事を押しつけられるのを防ぐための作業です。
要件定義をして、SOW(作業範囲)を明確にして、その後はウォーターフォールでプロジェクトを進めていく。
これは、上記の通り、ITベンダーが自分達の工数を想定外に増大させないための処世術と言えるでしょう。
同時に、ここでは書かれていませんが、ユーザ企業に対し、「最低限の要件くらいは決めてくれ」というITベンダーの悲鳴であるようにも思います。
続けて、綿貫代表取締役社長 CEOは言います。
月額定額で、IT技術者1~3人をアサインします。ただし、提供するのは技術者の時間ではなく、その成果です。事業モデルとしては、経営コンサルティングや顧問弁護士などプロフェッショナルサービスに近いと思います。
ITエンジニアを、経営コンサルタントや弁護士と並列な立場で定義づけているのが面白いです。
私は士業の仕事も多少分かり、ITエンジニアの経験もありますが、上述の通り、プロフェッショナルサービスとして技術やノウハウを提供することは、理にかなったやり方だと思います。
既存の要件定義をもとにしたSIモデルは、ITエンジニアを疲弊させるだけで、メリットはあまりないと感じているのです。
■工数積算見積の限界
顧客へ提供する価値ではなく、工数積算(原価)を元にした見積には、限界が来ていると感じます。
製造業のように、徹底して原価を削減する取り組みがある前提であれば、工数積算による見積に意味はあると思います。
しかし、私の知る限り、IT業界では徹底した原価のスリム化は行われていません。
むしろ、工数を多めに積み上げた方が利益が取れる、と勘違いしている人も多く見てきました。
製造業で行われるサーブリック分析のような無駄取りが行われていないIT業界では、まだまだ「無駄」が工数として積算されてしまうでしょう。その無駄は価格として反映されてしまいますが、それで良いのでしょうか?
もっとも大切なことは、お客様に支払って頂く金額に対して、どれだけの価値を提供できるのか?でしょう。
そのような意味で、上記のソニックガーデンの「納品のない受託開発モデル」は面白いと思うのです。
おそらく、従来のSIモデルを破壊するようなビジネスモデルは数多く存在するでしょう。
そのうち、どのモデルが次世代のメインになるか?は私は分かりません。
それでも、今のSIモデルが限界に来ていることは、IT業界の多くの人が肌身に感じていることだと思います。
お客様だけでなく自分達も良い思いができるよう、既存SIモデルを破壊する新しいビジネスモデルの発見・発展を願ってやみません。
■終わりに
今日は息子の保育園つながりのパパ達と懇親会(with 息子達)でした。
このようなコミュニティも面白いなぁ~、と毎度思います。
【昨日のトレーニング】
・体幹トレーニング・・・×
・ストレッチ・・・○
・RUN・・・0km
次回、フルマラソン(古河)まで、あと29日。
残り1ヶ月を切り、古河が迫ってきた気がしますが、雪もあり、なかなか思うようにトレーニングできていません。
今日も素晴らしい1日になります。感謝!!