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【アップグレード!!ネットワークエンジニア】
(毎週月曜日発行)2010.09.13 Vol.83
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◆本メールマガジンは、
ネットワーク技術を中心としたエンジニアを対象に
○技術スキルだけではなく、他にどんなスキルが必要なのか?
○技術スキルを、どう身につけていけば良いのか?
○各スキルを、どう使っていけば良いのか?
総合的なスキルアップの方向性を示すによって、
【『現場で活躍する』さらに上のステップ】
を目指して頂くために、
毎週月曜日に配信しています。
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◆INDEX◆
1.はじめに
2.Brocade One(続き)
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◆はじめに◆
おはようございます。Ritz(リッツ)です。
急に涼しくなって、過ごしやすくなってきましたね。
温度差が激しくなっているので、体調には気をつけてください。
私の子供は週末に妻と2人でお出掛けの予定
(つまり、私は自由な時間)だったのですが、
熱を出してしまい、私が子供の面倒を見て、
妻が自由を謳歌することになったのでした。。。
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◆Brocade One(続き)◆
●先週に引き続き、Brocade Oneの話です。
Brocade Oneの話を聞きまして、最初に受けた印象は、
○シンプルさ
○オープンさ
が非常に良いということでした。
●また、仮想化が進むデータセンターでは
以下のようなネットワークが必要になってくると推測しています。
○シンプルで、フラットなこと
○仮想スイッチを一元的に管理出来ること
○仮想スイッチの負荷をオフロード出来ること
○スイッチを論理的に分割できること
これらの要件を、Brocadeはどのようなソリューションで
満たしているのか?コメントしたいと思います。
●まず、『シンプルでフラットなこと』に対しては、
VCS(Virtual Cluster Switch)というソリューションを
提供しています。
VCSは、非常にシンプルに書くと、巨大なスタックを組める
技術です。すなわち、複数台のスイッチを接続し、
論理的に1台に見せることが出来ます。
1度でもスタックを利用したことのある方であれば、
想像出来ると思いますが、スタックは非常に設計も運用も
簡単で、分かり易い技術です。
VCSでは、物理接続にかなりの柔軟性がある模様です。
(詳細は未確認ですので、実際に提案・設計される際には、
ご注意下さい。)
複数のスイッチをリング型に接続しても、メッシュ型に
接続しても良いとのことです。
VCSでは1000ポートをサポートするとのことですから、
1台48ポートのスイッチであれば、20台程度を組み合わせて、
1台の仮想スイッチ(VCS)とすることが可能ではないか?と
予想しています。
一方、Ciscoのソリューションは、相変わらずの階層構造です。
コアにNexus7000、その下にNexus5000、さらにFabric Extender
(FEX)でNexus2000を接続。場合によっては、その下にさらに
Nexus1000V、と何階層ものスイッチが必要になります。
それと比較すると、非常にシンプルにネットワークを設計・運用する
ことが可能になると感じました。
VCSについては、以下のサイトで紹介されています。
http://www.brocadejapan.com/resources/pdf/wp_Brocade_Vcs.pdf
なお、ついでに書きますが、Firewallやロードバランサー、
ウイルス検知などを、このVCSに組み込む際、
「Dynamic Service Insertion」という機能を使うと、
無停止で、スイッチの再設計をせずに組み込めるそうです。
サービスの適用対象となるトラフィックを、サービスを実行する
ところにリダイレクトする機能だそうです。
これにより、新たなセキュリティ要件等が追加されても、
スイッチのシンプルなネットワーク設計は変えずにすみます。
●次に『仮想スイッチを一元的に管理出来ること』です。
これもVCSすなわち、スタック技術によって、一元的に管理出来ることが
予想されます。
さらに、「Brocade Network Adviser」というソフトウェアによって、
これらのネットワークが一元管理出来るようになるとのことです。
●『仮想スイッチの負荷をオフロード出来ること』については
どうでしょう?
これはVAL(Virtual Access Layer)という技術がサポートしています。
Brocadeは標準化された技術を利用していますので、
Ciscoの独自技術よりは、将来的には安心出来るのでは?と
感じています。
VALについては、以下のサイトで紹介されています。
http://www.brocadejapan.com/resources/pdf/wp_Brocade_VAL.pdf
Ciscoのソリューションとしては、
Nexus 1010 Virtual Series Appliance(VSA)があります。
●『スイッチを論理的に分割できること』についてはどうでしょう?
この点については、私の知る限り、Brocadeのソリューションの
中では見つけていません。
CiscoはNexus 7000のVirtual Device Context (VDC)にて、
1つのシャーシを論理的に分けることが可能になっています。
特にプライベートクラウドとして提供するインフラにおいて、
複数の部署・お客様を抱える場合には、この論理的な分割は
絶対に必要になります。
同じIPアドレス空間を利用することもあるでしょうし、
お互いがセキュリティ上、完全に分かれていることは必須だからです。
現在、私が知らないだけかもしれないので、
Brocadeソリューションの有無は確認したいと思っています。
●以上のように、Brocadeのソリューションには魅力的な点が
多く感じられます。すなわち、
○シンプルさ
○オープンさ
の2点です。この2つは、私がネットワークを設計するときの
ポリシーとしていることでもあります。
実際の製品リリースは、10月以降になるとのことですが、
製品仕様などを確認し、良いソリューションであれば、
積極的に活用していきたいと考えています。
特にCiscoのソリューションだけで、頭が凝り固まっている方には、
良い話だと感じました。
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<今号のポイント>
○Brocade Oneのソリューションでは、仮想化データセンターに求める
○シンプルでフラットなこと
○仮想スイッチを一元的に管理し、負荷をオフロード出来ること
○の2点を満たしている。非常に強力なソリューション。
今回(Vol.84)の内容はいかがだったでしょうか。
是非、こちらまでご意見をお願い致します。
http://form.mag2.com/thapitraph
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◆つぶやき
5年先のことを考えて、日々の活動をしているか?
・・・と自分に疑問を感じました。
ご購読、ありがとうございました