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システムが果たす役割の歴史

中小企業診断士の受験科目「経営情報システム」をこう変えればより良くなるのではないか?シリーズ。

昨日の記事では、「システム技術者ではなく、利用者として学ぶ 」というコンセプトを掲げました。
その後、もう少し考えてみて、「単なる利用者全般の視点だけでなく、経営者としての視点をより濃くした方が良い」と考えました。
では、一般利用者と経営者の違いは何でしょうか?

 

経営者・経営支援者として、どのようにITを学ぶか?

ふと考えたのは、メタ認知能力。
世の中に出回っているシステム・ツールの詳細や操作方法を知るのではなく、それらをより高い目線で捉えること。
言い換えれば、ザクッと「ITでどんなことができるのか?」「ITを使う上でのリスクや注意点は何か?」と考えられること。

このようなマクロな視点を得るのに必要なのは、歴史を知ることです。
ITというと、ついつい新しい技術を追い求める傾向がありますが、実はそれだけでは足りません。
私もITトレンドを研修・書籍などでお伝えすることがあります。

トレンドとは過去からの流れを把握した上で、今、そしてこれからの変化を把握することです。
そんなわけで、経営者・経営支援者に必要なのは、まずはITの歴史を学ぶことだと考えました。

 

システムが果たす役割の変遷

計算機・コンピュータ・システム・ITなど、その時々で使われる単語は変わっています。
その間、システムが果たす役割は大きく変わってきました。
より正確に言えば、役割は増え続けてきました。

最初は、誰もが想像できる計算業務の置き換えです。
1964年、IBM システム/360が登場して、ビジネスにおけるコンピューターの需要が一気に拡大します。
それまで大量に採用された女性(計算手といったそうです)が行っていた計算が、デジタル化されていきました。

1970年代に入ると、コンピュータの用途はさらに広がります。
伝票の発行や経理処理、生産現場での繰り返し作業など、定型化された繰り返し業務がコンピュータで処理されるようになりました。
ルーチンワークのデジタル化です。

1980年代、小型コンピュータやパソコンの登場により、コンピュータは多くの企業に広く行き渡ります。
また、企業内ネットワークが登場し、個人や部門を越えた伝票業務の流れ(ワークフロー)がデジタル化されていきます。

ただ、ここまでは世界の大企業における歴史と言って良いでしょう。
日本の大企業は10年は遅れていますし、ここまでの歴史においては、中小企業にはシステムは、ほぼ入っていません。

1990年代に入り、パソコンは一人一台の時代を迎えます。
IntelのパソコンにWindowsが搭載され「Wintel」が一気に力を伸ばした頃です。
日本の中小企業にシステムが幅広く浸透し始めたのは、この頃でしょう。

社内ネットワークも確実に浸透したため、電子メールが使われるようになりました。
文書や帳票の作成をPCでこなし、それらを共有する需要も生まれました。
そんな時代を背景にLotus Notesなどのグループウェアが登場し、共同作業がシステムで行われるようになりました。

インターネットも登場しました。
中小企業にも安価なOCNエコノミーなどが浸透し、ビジネスの場がインターネットにつながることが一般的になりました。

2000年代に入り、クラウド、そしてFacebookやTwitterといったソーシャルメディアが登場します。
iPhoneの登場により、誰もが常時ネットにつながる時代となったことが、ソーシャルの利用を進めました。
ヒトとヒトのつながりが、デジタル化される時代を迎えました。

現代は、IoTの時代でしょうか。
モノが直接ネットにつながり、モノやヒトの状態や活動がデータとして集められ、ネットを通じてクラウドに送り出される仕組みが出来上がりつつあります。
私たちの日常生活や社会活動に伴う全てのアクティビティがデジタル化されようとしています。

 

システムができること・できないこと

比較的単純な計算から始まり、これからはあらゆるアクティビティがデジタル化される。
そして、デジタル化されたアクティビティがデータ解析されたり、人工知能に学習されることで、新たな知見が生み出されていきます。

  • 写真を撮ることも(デジカメ、スマホ)
  • モノを売買することも(ECサイト)
  • 供給者と需要者を結びつけることも(シェアリングエコノミー)
  • 出会ったことのない顧客と出会うことも(ホームページ)
  • 動画を公開して多くの人に診てもらうことも(動画サイト)

私たちが子どもの頃にはできなかったことが、確実にできるようになっています。
そして、その範囲は毎日、広がり続けています。

経営者・経営支援者としては、システムでできることとできないことを見極めることが大切です。
この記事では、できる・できないだけを列挙しましたが、現実には、コストを中心に制約条件が多々あります。
システムを利活用する経営者の視点で見れば、現実的にできることを知ることが大事です。

その一方で、「本当にこれはシステムでできないの?」という疑問を持ち続けることも大事です。
上述の通り、システムでできないことは急激に減っています。
1年前にできなかったことが、サックリとできるようになっていることも多いです。
だからこそ、この疑問を持ち続けることに意味があります。

ざっくりと、どんなことがシステムでできて、逆にできないのか。
歴史を学びつつ、その感覚を持つことが、最初の一歩だと思います。

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【編集後記】
昨日、木曜日の大田原マラソンに向けて、マッサージに行ってきました。
このところ、肩凝りがひどかったので、助かりました。
酸素カプセルのある場所なのですが、残念ながら時間がなくて利用できず。。
(レース2日前の酸素カプセルが効果的だとのことです)

今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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