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【アップグレード!!Vol.88】経験を信頼に変えていく

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【アップグレード!!ネットワークエンジニア】
(毎週月曜日発行)2010.10.18 Vol.88
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◆本メールマガジンは、
ネットワーク技術を中心としたエンジニアを対象に
○技術スキルだけではなく、他にどんなスキルが必要なのか?
○技術スキルを、どう身につけていけば良いのか?
○各スキルを、どう使っていけば良いのか?
総合的なスキルアップの方向性を示すによって、
【『現場で活躍する』さらに上のステップ】
を目指して頂くために、
毎週月曜日に配信しています。
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◆INDEX◆
1.はじめに
2.経験を信頼に変えていく
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◆はじめに◆
おはようございます。Ritz(リッツ)です。
昨日は情報処理技術者試験でした。
このメルマガ読者の皆さんは、ネットワークスペシャリストや
情報セキュリティスペシャリストの受験者が多いかと思いますが、
結果はいかがでしたでしょうか?
情報処理技術者試験は、Cisco資格のように、特定プロダクトの
スキルを試す試験ではありませんので、取得できたからといって、
実案件の設計・構築やトラブルシューティングに直接、
役立つわけではありません。
しかし、逆に言うと、メーカやプロダクトに依存しない、
汎用的なスキルを身につけることが出来ます。
また、年に1回(ないしは2回)しか試験が実施されないこともあり、
良問が揃っていると感じます。
(Ciscoの試験などは、記憶に依存するだけの問題や、
何を試したいのか不明な問題などが、見受けられます。)
今回受験しなかった方も、次回にチャレンジしてみては
いかがでしょうか?
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◆経験を信頼に変えていく◆
●皆さんは経験をどのように蓄積しているでしょうか?
今回は、非常にシンプルでありながら、
過去の経験を活かしやすい方法をお伝えしたいと思います。
それは、チェックリストを更新し続けることです。
少し単純化して、お話しします。
●私が初めて大型LANの案件を担当した頃、
設計をするにしても、作業を実施するにしても、
経験が無いので、困ってしまいました。
しかし、私にとっては初めてでも、お客様にとってはプロ。
お客様は費用を支払ってプロに仕事を依頼しているわけですから、
私としては、プロの仕事をしなければなりません。
そこで周りの先輩方にヒアリングを行い、
LAN案件を行う上で、必要なポイントをまとめました。
例えば、設計フェーズであれば、
○VLANの分け方
○スイッチへのIPアドレス付与ルール
などです。
(もちろん、本当はもっとたくさんありましたが、
分かり易くするため、単純化しています。)
そのポイントをまとめたものをチェックリストにして、
お客様と一緒に案件を進めていきました。
●しかし、いざ作業・工事が始まってみると、
予想すらしなかったことが次々と発生します。
実は前回のメルマガで記載したような、

○搬入するトラックが、高さ制限に引っ掛かって、入館出来ない
○ラックやコアスイッチ等の大型機器を搬入する経路が無い
(通路が狭過ぎて、通すところが無い)
○同じくエレベータに入らない
○アクセススイッチ等の台数が多い機器を保管する場所が無い
(通常、1日でアクセススイッチを配置することは
出来ないため、順に配置・設置していきます)
○空になったダンボールを、お客様とAさんの会社、
どちらで処分するのか決めておらず、空ダンボールが
溢れ返ってしまう
という例は、私(や身の周りの方)が実際に体験したことなのです。
設計フェーズにおいても、普通の勉強だけをしていると、
○管理面の設計
を忘れがちになります。
(syslog、SNMP、NTPやスイッチにアクセスする際のACL。
CDPを有効・無効にするポートは?などです。)
これらの体験は、仮にCCIEレベルのスキルを持っていたとしても、
現場経験が無いと、なかなか容易には想像出来ないことだと思います。
●私は、こうして体験したことを、次回以降の案件に活かすため、
チェックリストに追加していきました。
次の案件でも、その次の案件でも、新たに経験したことを、
追加していくことで、
【 経験を見える化 】
していきました。
そのチェックリストが充実してくるにしたがって、
案件が非常にスムーズに遂行出来るようになっていきました。
今では、若手エンジニアに初めての仕事をさせるときには、
このチェックリストを渡して、抜け・漏れが無いようにしています。
一方、他の経験豊富なエンジニアの方に、
このチェックリストを見て頂き、意見を頂くことで、
さらにブラッシュアップしたものにしています。
このチェックリストがあれば、大抵の案件においては、
確認漏れがなくなります。エンジニアとしての、私の宝です。
●皆さんもこうして、日々体験していることを、
『見える化』することで、仕事をスムーズに進められると思います。
それは結果的に、お客様や周りの方々からの
『信頼』を得ることに繋がっていくのではないか、と思うのです。
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<今号のポイント>
○チェックリストを作成し、体験したことを書き加え続けよう
○その数が、自分の経験値を示すことになる
○リストが充実してくれば、仕事をスムーズに進められ、
信頼を得ることに繋がっていく
今回(Vol.88)の内容はいかがだったでしょうか。
是非、こちらまでご意見をお願い致します。
http://form.mag2.com/thapitraph
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◆つぶやき
外から刺激をもらい、勉強のペースが上がってきました。
このペースを維持し続ければ、5年後には、
もう少しマトモなビジネスパーソンに成れるのでは、
と勝手に自分に期待しています。
ご購読、ありがとうございました。

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