中小企業診断士

中小企業診断士、合格後の実務補習に向けて注意したいこと

中小企業診断士、2次面接試験の結果が出て、本当の受験が終わりました。
改めて合格された方、おめでとうございます!

さて、そんな季節だからか、このブログへのアクセスキーワードの1位が「中小企業診断士 実務補習」になっていました。
せっかくなので、実務補習について、私なりの意見をまとめておきます。

 

中小企業診断士 実務補習とは?

その前に実務補習とは何かを確認しておきます。

中小企業診断士第2次試験に合格後、3年以内に実務補習を15日以上受けるか、診断実務に15日以上従事することにより、中小企業診断士としての登録を行うことができます。(中小企業診断協会のページより)

とあります。
試験合格後、3年以内に何らかの形で、15日間の診断活動を行わなければなりません。
その1つの選択肢として活用できるのが実務補習です。

担当教官(一定の基準を満たした中小企業診断士)がつき、5名程度の合格者でグループをつくり、5日間かけて1社の診断を行います。
それを3回行うと、晴れて中小企業診断士として登録できます。

上記の診断協会の説明の通り、選択肢は実務補習だけではありません。
ただ、企業に勤める合格者にとって、実際に診断活動をできる中小企業を見つけることは容易ではなく、
結果として、数多くの合格者は実務補習を受けるのです。

実務補習の大まかな流れがこちら。(あくまでも私が受けた2012年当時の情報です)

https://biz-it-base.com/?p=5815

実務補習のときに使える情報源をまとめたのがこちら。(同上)

https://biz-it-base.com/?p=5817

 

15日間コースはオススメできない

個人的には15日間コースはオススメできません。
私の知る限り、15日間コースは担当教官とグループのメンバーが変わりません。
その状態で3社の診断を行うことになります。

色んな友人・知人の話から、
「人間的に問題のある教官にあたってしまい、地獄だった」
「グループメンバーに問題児が居て、辟易した」
という類いの話を何度も聴いたことがあります。

経験のある指導教官とは言え、人間です。
厳しい試験を乗り越えてきた合格者も、人間です。
必ずしも、自分にとって良い相性だとは、限らないのです。

また、せっかく3社の診断をする機会を得られるのであれば、
数多くの教官、仲間と出会いながら行った方が、多面的に力をつけることができます。
その機会を1人の教官、1グループに制限してしまうのは、もったいないと感じています。

そんなわけで、私は5日間コースを1回と、民間企業が行う実務従事を2回受けました。
ただ、時間的に早く経産省登録する必要がある場合は、15日間コースを受けるのも仕方ないと考えています。

 

あくまでも1つの型と割り切る

次に診断のやり方についてです。
実務補習で教わるやり方は、あくまでも1つの型に過ぎないと理解しておきましょう。
「これが正解」という認識をしてしまうと、他のやり方が身につかなくなってしまいます。

私自身、数多くのコンサルティングを受けていますし、
他の中小企業診断士の仕事内容を聴く機会もあります。
しかし、実務補習のようなやり方で、本当に実務を行っているケースは、稀と言って良いでしょう。

 

学びの場であると同時に、人脈形成の場である

実務補習からは、間違いなく良い学びとなる経験を積むことができるでしょう。
指導教官から学ぶこともあれば、同じグループの仲間から学ぶこともあります。
何よりも、企業の現場を見て、顧客の生の声を聴けることが、何よりの経験となります。

それと同時に、人脈形成の場でもあります。
私の例で言えば、実務補習で偶然同じグループになった人と、今も顔を合わせる関係が続いています。
また(実務補習ではありませんが)、民間企業が行っていた実務従事の担当教官とは、今も仕事でご一緒しています。
さらに、友人の担当教官だった方から、今も継続的に仕事のご依頼をいただいています。

診断協会などに入会して出会う仲間は「学びの友」かもしれません。
しかし、実務補習で一緒になった仲間は「戦友」と言えるでしょう。
なかには徹夜を繰り返して診断報告書をつくるグループもあります。
激論して、同じ熱意で仕事に取り組むことから、そのような関係になることもあります。

このような人脈形成は、経験以上に大事なことかもしれません。

 

独立を目指すなら、実務補習以外も狙う

最後に、独立を目指しているのであれば、安易に実務補習を受けるべきではないと考えています。
個人的には1社(5日間)は経験しておいても良いと思いますが。

独立を目指すなら、今からその準備を始めるべきです。
お金を払って実務を経験させてもらうのではなく、可能であればお金を(少しでも)もらって、
あるいは無償で経験をさせてもらえるよう、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

https://biz-it-base.com/?p=7935

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【編集後記】
今日は息子と映画を観に行ってから、両親と合流してランチの予定です。

今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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