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中小企業診断士試験:「経営情報システム」はコンセプトを見直すべきだ

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中小企業診断士1次試験を受験された皆さま、お疲れ様でした。
どうやら今年の情報システムも荒れたようですね。
私も試験問題を見て、「こりゃダメでしょ」と感じました。
実際に中小企業を支援している立場として、現場との乖離が甚だしいからです。

 

情報処理技術者を育成する試験ではない

以前にも書いたことがあるのですが、
「経営情報システム」は情報処理技術者(エンジニア)を育成する試験なのでしょうか?

私はそうだとは思いません。
情報処理技術者を育成したいなら、情報処理技術者試験を受ければ良いからです。

ここ数年の問題を見る限り、問題作成者はより細かな技術を問う方向に走っています。
しかし、中小企業経営者を支援するのに必要なのは、細かな技術ではありません。
にも関わらず、こんな問題が出題されました。
今年(平成28年度)の第14問を見てみましょう。

ものづくりにおいては、ロボット等の製造設備間の、IT の活用による「つながる」仕組みとそのセキュリティの実現が求められている。日本でも、一般社団法人日本ロボット工業会が ORiN(Open Robot/Resource interface for the Network)を策定して推進している。最新版は ORiN2 である。これに関する記述として最も適切なものはどれか。

「知らんがな」と言いたくなります。
情報システムに関わる者として、常に新しい情報に敏感になる必要性は分かります。
試験ですから、難しい問題を出して、受験生の平常心を失わせる必要があることも分かります。

でも、その一方で、しっかりと中小企業の経営を支えられる人材が合格する必要があります。
果たして、今年度の問題はそのような視点から作られたものなのでしょうか?

 

システム開発者向けではなく、利用者向けの試験なのでは?

もう1つ言えば、情報システムを開発する立場に対する試験でもありません。
中小企業の経営支援に必要なのは「使う技術」です。
例えば、今年(平成28年度)の第16問に以下のような問題が出ました。

システム開発プロジェクトにおいて見積もりの方法として使われている CoBRA法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

実にツッコミどころが満載です。

まず、見積をするのはシステム開発ベンダーであって、中小企業側(システム利用者)ではありません。
経営支援者に必要なのは見積もりをする技術ではなく、「見積を正しく評価する技術」です。
もっと言えば、「正しくベンダーを選択する技術」です。

そしてCoBRA法について聞いています。
ファンクションポイント法などの基本を問うならまだしも、CoBRA法を聞くことに意味がありますか?
ここにも問題作成者と、中小企業支援の現場の間に大きなギャップを感じずにはいられませんでした。

 

「経営情報システム」はコンセプトから見直すべき

ここまで述べてきたように、「経営情報システム」は情報処理技術者向けの試験ではなく、
システム開発ベンダー向けの試験でもありません。

本来は、情報システムの使い方に悩む中小企業経営者にとっての
アドバイザーになれる知識を持った方を育てるべきなのではないでしょうか。

そういう意味では、細かな問題のレベル(難易度)が良い・悪いではなく、
コンセプトそのものからズレている、と感じるのです。

「中小企業診断士」という資格、そして試験。
どちらも私には素晴らしい資格・試験でした。
そう感じて、挑戦する人を増やし、活躍する人を増やすためにも、
「経営情報システム」のあり方については、しっかりと検討していただきたいものです。

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【編集後記】
暑いですが、今日はガッツリとお客様先に3件。
あまりスキマ時間もないので、一気に駆け抜けます。

今日も素晴らしい1日になります。感謝!!
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