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【アップグレード!!Vol.14】ネットワークに関わる仕事を知る(続き)

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【アップグレード!!ネットワークエンジニア】
            (毎週月曜日発行)2009.05.25 Vol.14
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◆INDEX◆
 1.はじめに
 2.ネットワークに関わる仕事を知る(続き)
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◆はじめに◆
 おはようございます。Ritzです。
 この週末は新たに担当することになったお客様での
 初めての作業でした。
 メンバー達も頑張っていますが、お客様の信頼を得るには、
 まだまだ時間がかかりそうです。
 私自身も、まだお客様と共有するものが少ないので、
 これからしっかりと、信頼を得られるように頑張っていきたい、と
 気持ちを新たにしました。
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◆ネットワークに関わる仕事を知る(続き)◆
 前々回より、
【 目標を明確にする 】
 ことの重要性について、書いています。
 前回に引き続き、ネットワークに関係する職種を
 見ていきたいと思います。
 まずおさらいですが、新システムの企画が発足してから、
 運用に入るまでには、概ね以下のような流れがあります。
 1.問題整理
 2.要件定義
 3.RFI作成/配布(顧客)・情報提供(ベンダー)
 4.RFP作成/配布(顧客)・提案実施(ベンダー)
 5.ベンダー選定
 6.基本設計
 7.詳細設計
 8.構築/リプレース
 9.運用フェーズ
 今回も、この流れの中での色々なプレーヤー(職種)を
 見ていきます。
 ○プロジェクトマネージャ(4~8)
 ここでのプロジェクトマネージャとは、
 ベンダー側のプロマネのことを書いています。
 プロジェクトマネージャは、プロジェクトのスコープ
 (ベンダーが受注する業務範囲)を定義します。
 次いで、スコープを小さな仕事の単位に分解していきます。
 いわゆる、WBS(Work Breakdown Structure)です。
 その小さな仕事の単位に、人やモノ等のリソースを割り当て、
 スケジュールとコストのベースラインを定めていきます。
 このベースラインを元に、スケジュール遅延やコスト超過が
 発生しないよう、プロジェクト全体をマネジメントしていきます。
 品質管理もプロジェクトマネージャの大切な仕事の一つです。
 このようなスキルが求められるため、私の知る限り、
 営業からプロマネになる人よりも、技術からプロマネになる人の方が
 多いようです。
 ただ、営業にとっても、プロジェクトマネジメント的なスキルが
 強く求められるようになっています。
 狙う資格は以下の2つが有名です。
 ・情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャ
  http://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/pm.html
  論文が含まれる試験で合格率は10%以下、と難しい試験です。
  他の情報処理技術者試験同様、年に1度しか試験がありません。
  IT業界に特化したプロマネを学ぶのに適していると思います。
  ただし、ネットワーク業界以外のIT業界全般のことを
  知る必要があります。
 ・PMP
  http://www.pmi-japan.org/pmp_license/
  米国PMIの資格です。
  プロマネの世界標準的な資格です。
  プロジェクトマネジメントのバイブルであるPMBOKを中心に
  問題が出されます。
  他のCisco試験同様、コンピュータ試験での4択です。
  毎日試験実施しています。
 ○運用設計(4~9)
  昔はシステム構築が完了してから、運用担当者に引き渡すのが
  一般的でした。
  しかし昨今では、運用をいかに改善するかが、
  ITコスト削減やエンドユーザへ提供するサービス品質向上に
  繋がると考えられています。
  したがって、かなり早い段階(場合によっては2:要件定義)から
  運用担当者が関わります。
  求められるスキルは、ネットワーク技術全般としては
  ・情報処理技術者 ネットワークスペシャリスト
   http://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/nw.html
  運用のプロセスを整理する意味でITILが良いでしょう。
  最初のステップはITILファンデーションです。
  ・ITIL
   http://www.hitachi-ia.co.jp/h_comp/license/itil.htm
 ○オペレータ(構築/リプレース時:8)
  カスタマーエンジニア(CE)という名前の方が有名かもしれません。
  設計~構築で主担当となるネットワークエンジニアからの指示を受け、
  様々な実作業を行います。
  ・機器の設定
  ・試験実施
  ・ドキュメント作成
  等です。新人で入社した場合、この役割から始まるケースが
  多いようです。
  求められるスキルは、正にCisco等のメーカ系スキルです。
  (CCNA/CCNP)
  これまでも紹介しているので、資格の詳細は省きます。
 ○オペレータ(運用:9)
  運用系のオペレータになると、システムの日々のメンテナンスを
  行うことになります。構築系のオペレータ(CE)の場合にも
  求められるスキルは同様です。
  ただ、SNMPやsyslog等といった構築系オペレータには
  あまり要求されないスキルが追加になることがあります。
  運用・監視系システムがWindowsやLinux上で動くことから、
  これらのOSのスキルが求められることも多々あります。
 もう少し、次回に続けます。
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<今号のポイント>
 ○ネットワークエンジニアにも、業務の主な対象となる工程によって
  いくつかの種類がある
 今回(Vol.14)の内容はいかがだったでしょうか。
 是非、こちらまでご意見をお願い致します。
 http://form.mag2.com/thapitraph
 ●皆さんのご意見が記事のネタになります。
  『こんな簡単なこと、恥ずかしくて聞けない』
  と思わずに、まずは投稿してみて下さい。
  全てのリクエストにはお答え出来ないかも知れませんが、
  記事に反映出来るようにしたいと考えています。
  是非、投稿して下さい。
 http://form.mag2.com/thapitraph
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 ネットワークエンジニアとして、最も押さえるべき基本は
 やはりTCP/IPです。出来るならば、資格勉強に入る前に
 一通り読破しておきたいです。
 ●マスタリングTCP/IP 入門編
 http://www.amazon.co.jp/dp/4274066770/ref=nosim/?tag=ritz0c-22
 私はルーティングやスイッチングを学ぶ前に、
 この書籍でTCP/IPの基本を身につけました。
 何事にも言えることですが、まずは全体像を見渡すための
 土台を作ることは重要だと言えます。
 基本を身につけた後は、どの分野でも、掘り下げていくことが出来ます。
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◆編集後記
 前回より、ネットワークに関わる色々な仕事を紹介していますが、
 いかがでしょうか?
 思った以上に、色んな仕事があるのではないかと思います。
 普段、自分を中心に物事を見ていると、どうしても視野が
 狭くなってしまいがちです。
 しかし、これだけの種類の仕事があって、その内容は当然ながら、
 会社によっても変わってくるのです。
 前回・今回で紹介した職種から、『これは面白そうだ』と
 感じるものがありましたら、その気持ちを大事にして下さい。
 『なんで面白そうだと感じたのだろう?』と自問自答することで、
 少しずつ、目標が定まってくるかもしれません。
 ご購読、ありがとうございました。

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